研究課題/領域番号 |
60880004
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報学
|
研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
粕谷 英樹 宇都宮大, 工学部, 助教授 (20006240)
|
研究分担者 |
菊地 義信 宇都宮大学, 工学部, 助手 (20091944)
梶屋 猛 リオン(株), 聴能技術部, 部長
吉田 肇 吉田病院, 耳鼻咽喉科, 院長
海老原 敏 国立がんセンター, 頭頚科, 医長 (20109995)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1985年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
|
キーワード | 喉頭癌 / スクリーニング / 集団検診 / 音声分析 / 音声評価 |
研究概要 |
1.音声情報要素として、ピッチ周期・振幅変動指数,規格化雑音エネルギーを考え、これらの高精度測定法を新たに開発した。このとき、調波成分と雑音成分を分離するための適応くし形フィルタの高精度・高速度実行アルゴリズムを考案した。 2.線形予測分析法によって音声のスペクトル包絡を計算し、その変動特性を計量化するために、新しくスペクトル変動指数(Spectral perturbation guotient;SPQ)を考案し、これが喉頭癌などの喉頭疾患の検出に有用であることを実験的に明らかにした。 3.これまでの研究で明らかになった、喉頭癌などの喉頭疾患の検出に有効な音声情報要素を、高速度・高精度で抽出するためのハードウェアとして、Integrated Voice Analyzer(IVA)を製作した。また、IVAとパーソナルコンピューターを接続して、Voice Evaluation System(VES)を構築した。1986年8月に東京で開かれた国際音声言語医学会でVESを発表・展示し、好評を博した。 4.VESの一つのシステムとして、新たに可搬型喉頭癌スクリーニングシステムを構成した。一人の受診者の5回の発声を分析して、スクリーニング結果を得るのに、約1分で終了する。これは従来のソフトウェアによるスクリーニングシステムに比べて約1/8に短縮されたことになる。 5.上記可搬型スクリーニングシステムを用いて、約2000人の受診者のスクリーニング実験を行い、喉頭癌患者2名を発見した。熟練した専門医の聴覚的評価に比べて、若干false positive error が多いが、falsenegative は殆んどないことが分かった。
|