研究課題/領域番号 |
60880019
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物質生物化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木幡 陽 東大, 医科学研究所, 教授 (30030852)
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研究分担者 |
巨智部 直久 群馬大学, 教育学部, 助教授 (60008266)
遠藤 玉夫 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30168827)
山下 克子 神戸大学, 医学部, 助教授 (70030905)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1985年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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キーワード | レクチン / 少糖 / 親和カラムクロマトグラフィー / 糖蛋白質 / 系統分析 / 植物性凝集素 / 親和性クロマト |
研究概要 |
本研究において我々は不溶化AAL(ヒイロチャワンタケレクチン)並びにDSA(シロバナチョウセンアサガオのアグルチニン)のカラムにおける各種のアスパラギン結合糖鎖の挙動を詳細に検討し、その結合特異性の全貌を解明した。次いでアスパラギン結合糖鎖の系統的分画法の開発を目指してヒトIgGからヒドラジン分解法でえられた少糖の混合物を完全に分画することを試みた。IgGの糖鎖は基本的には2本鎖複合型アスパラギン結合糖鎖であるが、根本の7コース、bisecting GlcNAc並びに側鎖のガラクトースが部分的に欠損している為、シアル酸を除いた後でも全部で16種と他の血清糖蛋白質には類を見ない多様性を持っている。この糖鎖を完全に分割する為に、我々は7コースの有無で糖鎖をグループに分けるAAL,bisecting GlcNAcの有無で糖鎖を分けるE-PHA(赤インゲンマメのイソレクチンの一つ)、並びにガラクトースと反応するRCAI(ヒマレクチン)を組み合わせる方法を考案した。AALカラムで分けた後に各々をRCAIカラムにかけたところ素通り画分(【I】)、3つのおくれて出る画分(【II】〜【IV】)並びに10mM乳糖で溶出する画分(【V】)に分かれた。【I】はConAカラムにより2つのピークに、又【IV】と【V】は共にE-PHAにより2つのピークに分かれ、これで16種の少糖の全てが完全に分画出来ることが判明した。3本鎖並びに4本鎖複合型アスパラギン結合糖鎖は上記のRCAIカラムによる分画で全て【V】の画分に集まるが、これらをDSAのカラムにかけるとGlcNAcβ1→4(GlcNAcβ1→2)Man残基を持つものは遅れて溶出しGlcNAcβ1→6(G1cNAcβ1→2)Man残基を持つものはカラムに結合してキトテトラオースの溶液で溶出する。従って以上5つのレクチンカラムの組み合わせで通常の糖鎖はほぼ完全に分画出来ることが確認された。
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