研究課題/領域番号 |
60880027
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子遺伝学・分子生理学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
石坂 昭三 筑大, 生物科学系, 教授 (10062499)
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研究分担者 |
小林 克己 高エネルギー研究所, 放射光実験施設, 助教授 (20114077)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1986年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1985年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 非破壊細胞選別 / 動的形態計測 / 光学変換 / 特異的接着標識 / 回折像上の干渉縞 / 電算シミュレーション / フーリエ変換 / 刺激に対する応答の畳込みを解く / レーザー・フーリエ変換 / 形態情報 / 電算画像 / 散乱点集合 / 抗原抗体被覆 / マイクロスフィア標識 / 特異部位の分布 / 細胞選別 |
研究概要 |
特定の遺伝子を持つ細胞を選別する方法として、既成のセルソーターがレーザー光を用いた非破壊測定である長所を取り入れ、レーザーが試料細胞で起こす光学変換およびフーリエ変換を活用し、僅かな遺伝子の違いから著しい影響を受け易い形態と応答を判別する動的形態計測を試みた。 細胞の特徴の一つは特異的部位の分布である。ヒトリンパ球の免疫グロブリンG特異的部位の分布を判別する材料にした。屈折率の高いサイズの揃った球をその特異的部位に免疫反応により標識した。得られた標識試料の光学変換回折像において標識の回折像も光軸中心に全て一致した。回折像上に標識相互を結ぶ直線に直交し、距離に比例した密度の干渉縞が現れた。標識間の干渉縞から実像と一致した標識の空間配置を得た。回折像が分かり、配向さえ揃えば、球に限らず標識の回折像の上の干渉縞から、標識の空間配置が決定できるので、解析的に解くのが困難な形状の標識の回折像を電算シミュレーションし、精度の評価を施した。1/4波長程度の差異も判別できることを確かめた。この精度の空間配置の形態計測は1μs程度の間に染色体の特異的部位の構造の測定が可能である。回折像がシミュレーションできるので、標識の流動配向を観測した。標識としたメニスカスレンズ型微小粒を矩形の切り口の流管に流し、流れに垂直な入射レーザー光の散乱光を光学フィルターを通して測光した。データーから切り口の向きとの相関を電算処理し、流れがメニスカスレンズ標識に配向を与えるさまを観測できた。 細胞器官の形態が光学変換して扱えた。形態変化のフーリエ成分は、与えた既知のフーリエ成分の刺激と、それを畳込む応答関数のフーリエ成分の積になり、応答機構が容易に解析できる。この動的形態計測から新しい非破壊選別装置が開発されよう。
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