研究課題/領域番号 |
60890011
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 奈良工業高等専門学校 |
研究代表者 |
石垣 昭 奈良工高専, その他, 教授 (30043467)
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研究分担者 |
上田 勝彦 奈良工業高等専門学校, 情報工学科, 助教授 (30043459)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1986年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1985年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 画像解析システム / ディジタル画像処理 / X線造影法 / 含浸処理 / 出土木材の保存 / 年輪 / 年輪年代推定法 / 保存科学 / 遺跡出土木材 / 年輪年代推定 / 画像情報処理 |
研究概要 |
本研究は工業化学と情報工学の基礎技術を応用して、遺跡出土木材の保存や年輪年代推定のために、画像情報処理の手法を用いる測定システムの開発を目的として行った。本研究は大別して以下のテーマに焦点をあて実施した。 1.遺跡出土木材の保存含浸処理における含浸状態の数値的評価システムの開発 この研究では保存処理期間の短縮と省力化,経費節減を目指す新技術の開発への前段階として、含浸用薬品の木質内部への含浸状態を知り、より合理的な処理法を確立する基礎データを得るための画像情報計測システムを開発することを目指した。この結果、出土木材内部の水分をt-ブチルアルコールと置換する過程について重量変化測定結果と対比させながら詳細に研究し、当初の目的である保存処理技術の開発に必要な多数の基礎データを得ることができた。 2.遺跡出土木材の年輪年代推定へのX線画像計測法の開発 この研究では遺跡出土木材の年輪を正しく抽出するためのX線造影法を開発し、X線画像の画像処理により年輪年代推定の基礎となる年輪パターンの抽出と年輪幅を計測するシステムを開発することを目指した。この結果、出土木材に残留する木質成分のリグニンに造影物質を化学的に結合させ、年輪を鮮明なX線写真として撮影する数種の方法を開発した。この中から最も鮮明なX線画像が得られたチオグリコール酸-銀法についてさらに改良を加え、より鮮明な画像が得られる二重造影法を開発した。この画像をもとに、コンピュータを用いる画像処理による年輪の抽出と年輪幅の計測について研究し、計測システムの構成について、その見通しを得ることができた。
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