研究課題/領域番号 |
61010030
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大岳 望 東大, 応用微生物研究所, 教授 (30013303)
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研究分担者 |
小宮山 寛機 北里研究所, 室長 (00106676)
前田 満和 国立癌センター, 主任研究官 (60157146)
三上 襄 千葉大, 薬, 助教授 (40092100)
浦本 昌和 理研, 抗生物質, 副主任 (00124363)
鶴尾 隆 癌研, 化学療法センター, 部長 (00012667)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
1986年度: 14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
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キーワード | 抗癌剤の心毒性 / アンスラサイクリン誘導体 / 薬剤耐性癌細胞 / サフラマイシン / アスカマイシン / スタボマイシン / ゲニスチン / リゾキシン |
研究概要 |
がんの化学療法は、最近著しい進歩をとげているにも拘らず、なお薬剤耐性や副作用の軽減など早急に解決すべき多くの問題点が残されている。また、大腸がん、すい臓、肝がんなどのように化学療法剤に反応し難いものも少なくない。このような背景から、新しい抗がん剤の開発を目的としてこの研究班を組織し、癌細胞の膜に作用する活性物質の検索を行った。本年は、今までの研究成果をさらに推し進めたので、以下に要約する。 1)新アンスラサイクリン【X_2】、【X_4】、【X_5】のロドサミン部位のアミノ基をモルホリン置換体で修飾したところ、【MX_2】化合物は各種の薬剤に対する耐性細胞に有効であり、心毒性が極めて低いことが判明した。その各種癌細胞に対する作用と作用機作について追究を進めている。(大岳、鶴尾) 2)マクロライド抗生物質リゾキシンは、薬剤耐性P-388白血病に有効である。(鶴尾) 3)、アスカマイシンおよび関連透導体のマウス繊維芽細胞Balb3T3に対する細胞毒性を検討し、構造一活性相関を明らかにした。(浦本) 4)、サクラマイシンの生合成的変換により、【Y_3】、【Yd_(-1)】、【Yd_(-2)】体を調製し抗癌活性を検討したところ、【Y_3】が有効と判明した。Y3-pivとY3-capは、B16および肺癌およびその転位を抑制する効果があり、開発中である。(三上) 5)バクトボリンとその誘導体について、L-1210白血病に対する効果を追究し、構造と活性の相関を明らかにした。(前田) 6)、細胞膜修飾物質スタボマイシンとその誘導体は、單独でも抗癌作用を示すが、ブレオマシンと併用することにより強い協奏効果を示した。(小宮山) 7)チロシンキナーゼの阻害剤であるゲニスチンとその関連フラボノイドを調製し、構造活性相関を明らかにした。(小河原)
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