研究課題/領域番号 |
61010040
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
鳥塚 莞爾 福井医大, 国立大学(その他), その他 (00025537)
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研究分担者 |
米倉 義晴 京都大学, 医学部, 助手 (60135572)
石井 靖 福井医科大学, 医学部, 教授 (00026949)
横山 陽 京都大学, 薬学部, 教授 (90025685)
井戸 達雄 東北大学, ラジオアイソトープセンター, 教授 (80134063)
田中 栄一 放射線医学総合研究所, 物理研究部, 部長
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
20,100千円 (直接経費: 20,100千円)
1986年度: 20,100千円 (直接経費: 20,100千円)
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キーワード | ポジトロンCT / 腫瘍イメージング / 代謝イメージング / 放射性医薬品 / がん診断 / がん治療 |
研究概要 |
過去2年間の研究成果をもとにして、各種の標識化合物の合成とその体内挙動に関する検討、ポジトロンCT装置の開発とそのアルゴリズムの検討、およびこれらを用いた臨床的研究を行った。 放射性医薬品については、TCAサイクルの評価を目的としたモノヨード酢酸とピルビン酸、浮腫のイメージングを目的としたイヌリンの標識化合物、糖類の代謝を測定するフルオロデオキシグルコース,ガラクトース,フコースなどの誘導体、更にアミノ酸の誘導体の研究が行われた。いずれも腫瘍細胞の特異な代謝を示す標識化合物として興味が持たれ、培養細胞や小動物における膜輸送や代謝の動態が明らかとなった。また、シングルフォトン核種として【T_c】化合物についての検討がなされ、その一つとしてDMSの腫瘍集積とリン酸様挙動との関連が示唆された。 時間的・空間的解像力を向上させた新しいポジトロンCT装置として、静止型のものが考案され、その検出器配列と再構成アルゴリズムに関する研究が行われた。本装置は次の世代のポジトロンCT装置としてきわめて興味が持たれる。 臨床的研究では、腫瘍への上記化合物の集積と治療によるその変化が主なテーマとなった。腫瘍における特異な代謝活性の評価と、これを利用した腫瘍イメージングの研究が進められた。特に治療による代謝の変化の検出は、今後の臨床への広い応用を期待されるものである。 本研究で示された基礎的な成果が、更に進んで臨床の場で検討されその有効性が確認されることにより、がん診断と治療に関する新しい領域が確立されるものと期待された。
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