研究課題/領域番号 |
61010051
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
三島 豊 神戸大, 医学部, 教授 (10073743)
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研究分担者 |
玉置 憲一 東海大学, 医学部, 教授 (50055860)
森 芳弘 信州大学, 理学部, 教授 (40020648)
神田 啓治 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (10027419)
田中 千賀子 神戸大学, 医学部, 教授 (20025571)
谷口 克 千葉大学, 医学部, 教授 (80110310)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
1986年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
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キーワード | 単クローン抗体 / 熱中性子捕捉療法 / 原子炉療法 |
研究概要 |
本研究の特色は癌細胞表面にある多種の坑原エピトープに夫々特異結合する多種類の単クローン抗体(MoAb)を作成し、これを【^(10)B】担体とした【^(10)B】MoAbを合成投与して熱中性子捕捉療法を行う点にある。単独でも有効であるが、今迄開発して来た代謝活性利用の方法(例えばp-borono-phenylalanine塩酸塩【^10B-1】-BPA・HCl投与下で同療法を行う黒色腫治療)を併用すれば相加相乗効果が期待できる。下記の業績も両者に跨っている。1.NaHをNa・【^10B-12】【H_(11)】N【H_3】に働かせ【H_3】を【Na_3】に置換後Cl【CH_2】COO【CH_3】と反応、水解。Na・【^10B-12】【H_(11)】C【H_2】COOHと推定される生成物をcarbodiimide法でpoly-D,L-lysineに付加。【^(10)B】含量は高いが水に不溶。水溶化して抗体へ結合の予定。2.肺癌患者リンパ球とマウス骨髄腫の融合株より得た単クローン抗体4G12はIgM入型で、組織染色で広い悪性腫瘍特異性を示す。良性腫瘍に無反応。ヒト肺癌ヌードマウスに投与した【^(12G)I】標識4G12の腫瘍/筋肉濃度比は高く42。3.Top【II】の阻害剤novobiocinは遅い(S-)PLD修復も阻害する。抗癌剤mAMSA,VP16,VM26も亦Top【II】を阻害するので3者のS-PLD修復阻害の有無、PLD修復とTop【II】の関係を研究中。4.【^nB-1】・BPA・HClをcarboxymethy 1-cellulose含有生理食塩水に溶解、中和して得た懸濁液を用い、ラット腹腔内と皮下投与で急性毒性(【LD_(50)】)3,000mg/kg)、1日1回28日間ラット皮下投与で亜急性毒性(0,300,700,1500mg/kgで体重・摂食・摂水量)試験。副作用無。5.鉛製コリメータを製作し、患部以外の被曝を低下。細胞内【^(10)B】濃度分布を考慮した吸収線量計算から見た細胞生残率データの評価。生体内重水濃度を高めて深部照射する可能性を検討。6.【B_1】-BPA・HCl水溶液はpH1の強酸性、中和すれば沈澱生じ静注不適。糖との錯体形成を利用しこの難点を解決。例えばpH8のfructose液100mlは【B_1】-BPA 3gを溶解。7.ICR/NFS4元交配のMCH(AF)ヌードマウスにヒト・マウス黒色腫を移植した実験系で【^10B-1】-BPA投与+中性子照射群は中性子単独群に較べ有意に増殖抑制。
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