研究課題/領域番号 |
61010059
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
高月 清 熊本大, 医学部, 教授 (80026830)
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研究分担者 |
小熊 茂 京都大学, 医学部, 助手 (00169260)
服部 俊夫 熊本大学, 医学部, 講師 (30172935)
荒木 弘一 琉球大学, 医学部, 助教授 (40040604)
松元 實 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (10041302)
木下 研一郎 国立長崎中央病院, 内科, 部長 (00039843)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1986年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | HTLV-I / 成人T細胞白血病 / ATL,レトロウイルス / HTLV-I抗体陽性者 |
研究概要 |
わが国の西南部は成人T細胞白血病(ALT)の多発地域であることからその地域におけるATL病因ウイルスHTLV-Iの感染者の長期観察により、ATLの発生状況を知り、ATLの自然史の全貌の解明に資することを目的とする。また抗体陽性者の疫学調査によりATL以外の病態も明らかにする。本研究により、HTLV-Iの感染による神経疾患HTLV-Iassociated myelopathy(HAM)が存在することが明らかとなった。現在も多数の症例が報告されておりHIVと同様にHTLV-Iも神経組織への障害性を持つことから、そのメカニズムが注目されている。長期追跡は特定地域の追跡と供血者スクリーニングで陽性者の追跡が開始されており正確な発生状況の把握を進めている。抗体陽性者の示す経時的変化や危険因子を明らかにするため、種々の研究がなされた。抗体陽性者の末梢血異常リンパ球の出現頻度や形態異常,抗原の発現率,proviral DNAの比較から、異常リンパ球の頻度が高い抗体陽性者はHTLV-Iに感染した細胞が多いという傾向が認められ、より詳しい検討が行なわれている。proviral DNAを用いた抗体陽性者の分類も進んでおりhigh risk groupの同定を試みている。ATLの発生メカニズムの解析のためATLでのT細胞受容体の組み変えをサザン法で調べた。一部に共通の組み変えが存在したが、すべてに共通なパターンではなくさらに詳細な検討を行っている。また、統計学的なATL発症モデルの作製が試みられており多くの因子の関与とhigh risk groupの存在が予想され、抗体陽性者に対して、さらに詳細な研究の必要性が明らかになった。
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