研究課題/領域番号 |
61010069
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
玉置 憲一 東海大, 医学部, 教授 (50055860)
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研究分担者 |
野村 達次 実験動物中央研究所, 所長 (10072399)
中根 一穂 東海大学, 医学部, 教授 (60164240)
湯浅 保仁 群馬大学, 医学部, 助教授 (80111558)
渋谷 正史 東京大学, 医科学研究所・細胞遺伝学研究部, 助教授 (10107427)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
1986年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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キーワード | ヌードマウス移植癌 / ヌードマウス / 発癌 / ヒト癌遺伝子 / 活性化ras遺伝子 / マウス癌遺伝子 |
研究概要 |
ヌードマウスにヒト腫瘍を継代中、移植局所に発生したマウス起源の腫瘍は従来見出された6株に加え、新たに4株が見出された。組織型はいずれも線維肉腫で、マウスの遺伝的背景はBALB/Cで、同系のヘテロ型有胸腺マウスに継代可能である。マウス腫瘍を誘発したヒト腫瘍は神経芽腫、肝芽腫、卵黄嚢腫瘍、T細胞リンパ腫、頭蓋咽頭腫、網膜膠腫、子宮頚癌、卵巣癌および胃癌である。これらヒト腫瘍が誘発した頻度は可移植ヒト腫瘍株に対しては5/250、約2%であり、試みたヒト腫瘍の移植回数に対しては5/984回で、約0,5%となる。これらのマウス腫瘍DNA中からヒト特異的な繰返し塩基配列Aluは検出されなかった。誘発されたマウス腫瘍5株から抽出した高分子DNAをカルシウム沈降法によりNIH13T3細胞をトランスフェクトしたところ、網膜膠腫とT細胞リンパ腫由来のDNAがトランスフォーミング活性を示した。T細胞誘発マウスリンパ腫DNAはN-rasプローブを用いた実験でNIH13T3細胞には見られないバンドを示したが、Ha-,Ki-ras,raf,erbB2/neuとは異常を示さなかった。また、網膜膠腫はKi-rasと異常バンドを示すと同時に、C-mycの増巾を伴っていた。以上の結果より、ヒト腫瘍移植により誘発されたマウス肉腫のトランスフォーメーション維持にはヒトDNAは関与していないことが明らかで、また以前の実験結果からウイルスの関与も否定される。ras,mycの異常は化学発癌物質投与ラット癌に見られるので、生物学的因子もras遺伝子活性化に関与するものと考えられる。ヌードマウス移植人癌における遺伝子変化の異常については、glioblastoma2株に見られるerbB1遺伝子の構造異常を重点に研究を進め、EGF結合ドメインをコードするエクソン上の数100塩基対に欠失があることが推定された。
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