研究課題/領域番号 |
61010088
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立予防衛生研究所 |
研究代表者 |
吉池 邦人 予研, その他, 研究員 (90072925)
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研究分担者 |
小田 鈎一郎 東京理科大, 理工学部, 教授 (40012736)
井川 洋二 理化学研究所, 分子腫瘍, 主任研究員 (40085618)
藤沢 順一 癌研究所, ウイルス腫瘍部, 研究員 (40181341)
半田 宏 東大, 医科研・癌ウイルス研究部, 助教授 (80107432)
有賀 寛芳 東大, 医科研・ウイルス研究部, 助手 (20143505)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
20,900千円 (直接経費: 20,900千円)
1986年度: 20,900千円 (直接経費: 20,900千円)
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キーワード | 転写調節 / DNA複製 / BKウイルス / アデノウイルス / HTLV-1 / エンハンサー / myc産物 |
研究概要 |
SV40の転写調節領域はDNA複製開始点(ori)を含み、T抗原遺伝子の上流約300-bpの範囲にあり、眞核生物のそれのプロトタイプと言えるものである。調節領域にある各種の信号(特定の塩基配列)に細胞蛋白やウイルス蛋白がくっついて、それらの相互作用で遺伝子と複製が調節されるとされている。研究目的はポリオーマウイルス群,アデノウイルス,動物細胞などで調節にかゝわる信号と蛋白を同定し、癌遺伝子の転写と複製のしくみを明らかにする事であり、その流れにそって研究全体は進められている。成果のうち注目すべきものは「BKウイルス,エンハンサーの実体」と「細胞DNA複製におけるmyc遺伝子産物の関与である。一般にエンハンサー活性と信号の方向は無関係であるとされているのであるが、BKの場合、特定の信号の数と方向がウイルス癌遺伝子発現を決める因子である事がわかった。また、myc遺伝子産物が細胞のoriにくっつく事がわかり、その性質を利用して、マウスとヒト細胞からoriを含むDNA断片がクローン化された。これらの注目すべき成果は、研究開始前には予想されなかったものであり、それぞれ新しい仮説を立て、解析をする必要があろう。myc遺伝子産物で制御されるoriを含むプラスミドが得られたことは、今後様々の利用が予想され、成果が期待される。
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