研究課題/領域番号 |
61010091
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立がんセンター |
研究代表者 |
佐藤 茂秋 国立がんセ, その他, その他 (00076994)
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研究分担者 |
福島 昭治 名古屋市立大学医学部, 第一病理学, 助教授
武藤 徹一郎 東京大学, 医学部, 助教授 (20110695)
中野 眼一 群馬大学, 医学部・第一外科, 助教授 (80008325)
亀田 治男 東京慈恵医科大学, 第一内科, 教授 (00056467)
小堀 鴎一郎 東京大学, 医学部, 助手 (30110696)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
1986年度: 11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
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キーワード | 実験胃癌 / 修飾因子 / ENNG / MNNG / ガストリン / 食塩 / ホルマリン / 腸上皮化生 / 実験大腸癌 / ジメチルヒドラジン / DMFO / 胆汁酸 |
研究概要 |
〔胃発癌について〕 ビーグル犬にENNGを投与後、手術的に胃の幽門腺領域を空置し、高ガストリン血症と無酸素状態にした所、この部位に、従来ENNG少量投与では見られなかった分化型腺癌が早期に発生した。ラットにMNNGを投与後、飽和食塩水を週1回投与すると胃癌の発生のみられたラット数では変化がなかったが、個体当りの癌の数及びその浸潤度が、食塩を投与しない群に比べ有意に上昇した。オルニチン脱炭酸酵及びDNA合成の誘導を指標とした検索法で、フォルマリンの胃発がんプロモーター作用が示唆された。胃粘液及び胃粘膜の組織化学的解析、胃粘膜血流量及びpotential differenceの変化を指標としたラットにおける検討の結果、水浸抱束によるストレス、喫煙及びアルコール負荷が胃粘膜防禦機構の減弱化をもたらし、発癌物質の胃粘膜への浸透を高めると推測された。胃発癌を腸上皮化生の関連をヒトの胃癌病巣内の腸上皮化生を調べる事により検討したが、従来指摘されていた不完全型腸上皮化生と胃発癌の関連は説明できたかった。 〔大腸発癌について〕ラットのジメチルヒドラジンによる大腸癌発生に対しポリアミン合成阻害剤のDMFOが抑制的に動く事を明らかにした。また、この発癌物質を投与したラットの大腸の一部を空置し、糞流を断った後、胆汁酸をこの部位に投与した所、明らかな腫瘍のプロモーションがみられた。またジメチルヒドラジンによる大腸癌発生はWistar系ラットで高く、Buffalo系は中間、ACT系は非常に低い事が新たに見出された。 〔その他〕ジブチルニトロソアミンによるイニシエーションの時BHAまたはBHTをラットに同時に投与すると肝癌発生は増加するが、食道及び前胃の癌発生は低下する事がわかった。
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