研究課題/領域番号 |
61015009
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
仙道 富士郎 山形大, 医学部, 教授 (80091833)
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研究分担者 |
藤井 陽一 山形大学, 医学部, 助手 (50165346)
森川 馨 国立公衆衛生院, 研究員 (40147020)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1986年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 好中球 / 癌細胞障害性 / リンフォカイン / 活性酸素 |
研究概要 |
1.好中球活性化因子(NAF)の精製:無血清培地を用いてJurkatt白血病細胞株からFPLCによりNAFの精製を試みた。ConA刺激ラット脾細胞培養上清を用いた場合と同様、IL-1、IL-2、インターフェロン、CSF活性のないNAF標品が得られた。しかし、yieldは少なく、比活性の高いNAF標品を得ることはできなかった。今後、精製法の改良を試みる必要があると考えられる。 2.NAF活性化好中球の腫瘍細胞障害性の機序の検索:NAF活性化好中球による腫瘍細胞障害のアッセイ系に、各種活性酸素の消去剤やNa【N_3】などを添加しても、好中球の細胞障害性は抑制されず、唯一、ヘパリンの添加によって反応が抑制された。このことは、NAF活性化好中球の腫瘍細胞障害性のエフェクター分子は、従来報告されてきた、活性酸素依存系とは異なり、cationic proteinの関与が示唆される新たな系であることが示唆された。 3.NAF活性化好中球のin vivo抗腫瘍活性の検討:NAF処理好中球を癌細胞と混合し、Winnアッセイ(腫瘍中和試験)を行った。正常同系マウスをrecipientとして用いた場合には、腫瘍の増殖は完全に抑制され、宿主は腫瘍死を免れたが、ヌードマウスに移植すると、一時腫瘍増殖は抑制されるが、その後腫瘍は増殖し、宿主は腫瘍死した。このことは、腫瘍の完全な拒絶には、NAF活性化好中球の他にT細胞が必要であることを示唆している。
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