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修復機構の制御によるがん細胞の薬剤、放射線感受性の修飾

研究課題

研究課題/領域番号 61015032
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

青山 喬  滋医大, 医学部, 教授 (60039526)

研究分担者 大西 武雄  奈良医科大学, 医学部, 助教授 (60094554)
木村 博  滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (00110560)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1986年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード難治性がん / 放射線治療 / マイトマイシンC / 潜在性致死損傷の回復 / cAMP / クロマン構造 / ヒストンの修飾 / 架橋剤
研究概要

がんの放射線治療および化学療法における難治性がんの原因は抵抗性細胞の存在であり、その抵抗性はDNAの損傷の修復能である可能性が強い。われわれは細胞内cAMP濃度を上昇させるメチルイソブチルキサンチン(MIX)を処理した細胞をX線照射した場合潜在性致死損傷(PLD)の回復が起こることを見出した。細胞内cAMP濃度の上昇は一方で細胞の"分化"を促進し転写活性の高いクロマチン部位を増やすことが知られている。我々は今回DNase【I】感受性(転写活性の高い)部位がMIX処理により増えることを示した。紫外線照射された細胞では転写活性の高い部位での傷の修復がされ易いことが分かっているので、MIX処理によるPLDの回復は転写活性の高い部位が増えるために起こったのであろう。一方我々はMIXの処理がDNA架橋剤であるマイトマイシンC(MC)に対する細胞の感受性を増感することをすでに見出している。細胞内cAMP濃度の上昇により一方ではPLDの回復が起こり、他方ではMCの架橋が増大していると思われる。実際DNA上の架橋の量を定量したところ対照に比べMIXを処理することで架橋が増えることが分かった。次にMIXによる増感が他のDNAの傷についても起こるかどうか調べたところ、MIX処理はDNA架橋剤に対してのみ有効で塩基のメチル化やモノアダクトを引き起こす薬剤に対してはその増感作用は見られなかった。これらのことからcAMPの上昇によりクロマチンあるいはDNAのレベルでの変化がおき架橋剤に対してのみ攻撃を受け易くなるのであろうと解釈するに至った。現在いかなるクロマチン上あるいはDNA上の変化が架橋剤による攻撃に関係するかを追求中であるがMIXと同様酪酸によっても架橋剤に特異的な増感が起こることからクロマチン上の変化にヒストンが関与している(酪酸処理でヒストンのアセチル化が起こる)と考えている。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] OTSU,Y.;KIMURA,H.;AOYAMA,T.: Chemico-Biological Interactions.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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