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がん細胞-T細胞-樹状細胞相互作用による抗がん性T細胞の分化誘導とその抗がん機作

研究課題

研究課題/領域番号 61015034
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

稲葉 カヨ  京大, 理学部, 助手 (00115792)

研究分担者 村松 繁  京都大学, 理学部, 助教授 (30025291)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1986年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
キーワード腫瘍特異的T細胞 / マクロファージ活性化因子 / インターフェロン-γ / 樹状細胞 / マクロファージ
研究概要

腫瘍特異的T細胞の活性化は、一般に癌細胞の免疫原性が弱いために困難とされている。また、抗腫瘍免疫応答が成立した動物においても特異的T細胞のみを精製することは容易ではない。我々は抗原存在下で特異的T細胞と細胞集塊を形成するという樹状細胞の特性を利用して、癌距絶あるいは担癌動物から調製したT細胞を癌細胞(Meth-A),樹状細胞と共に培養して集塊形成細胞を分離することで特異的T細胞の精製を試み、その作用をin vivoならびにin vitroで検討した。集塊形成細胞をそのままあるいはそれらの増殖の結果得られるT芽球を癌細胞と共に後足蹠に接種し癌細胞の増殖を調べたところ、癌細胞単独群に比べて著名な抑制が認められた。しかし、同数の集塊非形成細胞や脾細胞を投与した群では全く効果が見られなかった。この作用は、Lyt-【2^-】T細胞によるものであった。これらの結果は、実験に用いた方法が癌細胞特異的T細胞の精製に有効であることを示している。in vitroにおいてLyt-【2^-】T芽球は単独ではMeth-Aの増殖は抑制せず、マクロファージ(Mφ)存在下でMeth-Aの増殖抑制が認められたことから、Mφを介して抗癌作用がおよぼされていると推定される。そこで、次に集塊形成細胞の培養上清を用いて、Mφ活性化因子(MAF)の存在をMφの癌細胞に対する増殖抑制能と細胞傷害活性を指標にして確かめた。まず、Mφを種々の濃度の上清中で培養した後に洗浄し、癌細胞を加えると、癌細胞の増殖抑制が認められた。この作用には上清,Mφ,癌細胞間のMHC拘束性はなく、Mφ活性化能は上清の濃度に依存していた。Mφを活性化しない濃度の上清でも、IFN-γを加えるとMAF活性が検出された。上清中にはIFN-γが含まれているが、IFN-γ単独ではMAF活性はなく、しかも、この活性はpolymixin Βで中和されることなく、C3H/HeJマウスのMφにも作用することから、IFN-γと共働する他の因子の存在が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kayo Inaba: The Journal of Experimental Medicine. 163. 247-261 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Kayo Inaba: The Journal of Experimental Medicine. 163. 1030-1035 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Kayo Inaba: Cellular Immunology. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Jun Kawai: Cellular Immunology. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Kazuko Uno: cancer Research.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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