研究課題/領域番号 |
61015096
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
福井 康裕 東京電機大, 理工学部, 教授 (60112877)
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研究分担者 |
鈴木 磨朗 東北大学, 抗酸菌病研究所, 教授 (90006081)
内川 義則 東京電機大学, 理工学部, 講師 (90147455)
畠山 省四朗 東京電機大学, 理工学部, 助教授 (40138954)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1986年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 昇圧療法 / アンジオテンシン【II】 / 制癌剤の選択的到達 / 閉ループ制御 / コンピュータ制御 / 最適制御 / コンピュータによる治療計画管理 |
研究概要 |
癌化学療法の中でも、アンジオテンシン【II】(以下A【II】)を用いた昇圧療法に寄せられる期待は大きい。本療法は【^TA】【II】の静脈内投与下で、平均動脈圧が150mmHgの域を越えない限り、腫瘍の血流量は選択的・特異的である」という微小循環特性を用いて制癌剤の選択的到達性を昂進せしめる方法で、癌床応用においても良好な治療成績が報告されている。しかし臨床治療では術者がA【II】を数十分間持続注入しながら、常時血圧変動を測定し、昇圧過程を監視して、制癌剤の投与をしているのが現状であり、術者の経験と手技に依存するとともに、その負担は大きなものがある。本研究は、昇圧療法にコンピュータを導入し、それを支援するシステムの開発を目的とする。 開発するシステムは「動脈圧をオンライン自動計測しながらA【II】と制癌剤を自動投与する閉ループコンピュータ制御」と「患者の治療計画(A【II】・制癌剤の濃度や投与タイミング)のコンピュータ管理」を実現するもので、患者にとって最適な治療のみならず昇圧療法の飛躍的な効果増大,安全性の向上そして広範囲な普及を達成するものである。 本年度はA【II】昇圧療法システムのコンピュータ化に必要とされる医学的・工学的基礎条件の確立を図ることを目ざして、以下のことを行った。 (1)A【II】昇圧療法の臨床治験例の調査に基づき、患者の個々の病理・生理状況に応じた最適な昇圧過程・A【II】投与時間・制癌剤投与タイミングなどの確立を図った。 (2)A【II】のコンピュータ制御の動物(犬)実験を実施して、最適な昇圧過程を達成する制御アルゴリズムを確立した。 (3)システムは自動血圧測定装置・マイクロコンピュータ・自動薬剤注入装置から構成されるが、このシステムの基本設計を行い、プロトタイプシステムを完成させた。
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