研究課題/領域番号 |
61020017
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研究種目 |
自然災害特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
小林 俊一 新大, 国立大学(その他), 教授 (70001659)
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研究分担者 |
佐藤 和秀 長岡工業高等専門学校, 助教授 (80113398)
矢野 勝俊 山形大学, 理学部, 助手 (90006940)
遠藤 治郎 新潟大学, 農学部, 教授 (70007087)
和泉 薫 新潟大学, 積雪地域災害研究センター, 助手 (50114997)
青山 清道 新潟大学, 積雪地域災害研究センター, 助教授 (50018488)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1986年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 融雪地すべり / 融雪水 / 熱収支 / 融雪期流出 / 地下水位 / 積雪水量 / 含水率 / 融雪洪水 |
研究概要 |
新潟県下で発生する地すべりの40%が融雪期(3,4月)に発生するため、新潟県下でも豪雪地帯であり、かつ地すべり常習地である古志郡山古志村において融雪の総合観測を行った。昭和61年12月中に、水位計,融雪水量計,積雪深計を設置し、既設の自動気象観測装置を含めて観測を継続中である。 3月には、約10日間現地に滞在して、熱収支法による表面融雪の測定、積雪断面法による融雪水の挙動等を詳しく測定し、それらは目下解析中である。 その他、積雪地での融雪期における山地保水量推定の基礎資料を得るため、地すべり地付近の出水状況を調べた。月別流出高をみると、年によって異なるが、融雪期である4月から5月、あるいは、3月から4月に顕著な流出増加が認められた。これを融雪期流出ということにすると、融雪期流出の特徴として、流量ピークの値が大きいだけでなく、基底流出(地下水流出)に相当する最小流量も大きいことと、この最小流量が大きい時期に最大値(ピーク値)も大きいことが明らかにされた。更に、融雪流出には明瞭な日周期変化があり、そのピーク出現時刻は当初、18時頃であるが次第に早まり、終期には15時頃となる変化が明らかにされた。 又、東虫亀地すべり地には浅い地下水井戸を利用して、地下水位の変化,電気伝導度が測定されており、融雪水の地中侵入の基礎資料が得られる予定であるが、いずれも無雪期に入ってからデータを回収し解析される。 融雪の現地調査は3月が中心となるため、解析の結果は昭和62年夏頃にまとまる予定である。従って前半は、過去の資料に基づき、融雪地すべりの問題点を調べ、更には平地融雪との比較も重要な問題点と考え、平地融雪の研究も分担者によって進められた。以上の結果を総合的に解析し、過去の融雪地すべりの資料を基に融雪地すべりの予知に関する研究をまとめる予定である。
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