研究課題/領域番号 |
61020026
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研究種目 |
自然災害特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佃 為成 東大, 地震研究所, 助教授 (20027288)
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研究分担者 |
尾池 和夫 京都大学, 防災研究所, 助教授 (40027248)
渡辺 邦彦 京都大学, 防災研究所, 助手 (60027274)
平田 直 東京大学, 理学部, 助手 (90156670)
松浦 充宏 東京大学, 理学部, 講師 (00114645)
浜田 信生 気象庁, 気象研究所, 主任研究官
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 鳥取地震 / 丹後地震 / 震源決定 / 断層モデル |
研究概要 |
鹿野・吉岡断層系や郷村・山田断層系は、やや複雑な内陸型地震断層系の典型であるが、そこで発生した鳥取地震(1943年)や丹後地震(1927年の前震活動や余震活動について当時の地震資料の収集・再調査を60年度にひきつづき実施した。ベイズ型逆問題の応用などいくつかの方法による震源再決定を行った。鳥取地震の場合は、方法によらず同じような結果を得た。断層系中央に本震が位置し、その付近は余震が少く、断層系西端付近に集中した余震活動が認められた。1983年鳥取県中部の地震(M6.2)の震源域付近には空白域があった。半年前の前震活動は断層系の東部で発生したことが明らかになったが、震源の集中度が低く、どの断層の活動かは、はっきりしない。当時、鳥取市には気象台の観測点はなく、豊岡や米子が最も近い観測点であったが、今回の調査によって格段に震源精度が向上した。測地データによる断層パラメータのインヴァージョンによると、断層は直線的ではなく、小きざみに屈曲しており、すべり量の大きさは中央部で大きく、両端付近で小さくなっている。現在の微小地震分布をみると、断層の屈曲部付近に震源が集中しているか、その周囲に拡散した分布がある。また、このあたりは吉岡断層と鹿野断層が平行して地表に現われており、一本の断層によるモデル表現では不充分と思われる。今後の課題である。丹後地震については、刻時精度がかなり悪く、P時間を用いた震源決定より、S-P時間だけのものが、余震分布のまとまりがよい。さらに、当時の東大地震研究所による余震観測データを統合して検討を加えた。その結果、郷村断層を含む30kmの長さの余震分布が得られた。山田断層の余震活動は弱く、本震直後も少い。本震の位置は従来山田断層付近とされていたが、今回の調査で久美浜付近の日本海沿岸となった。鳥取地震や丹後地震前の活動調査のため今年度は大正時代の資料収集も実施した。
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