研究課題/領域番号 |
61020032
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研究種目 |
自然災害特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
後藤 恵之輔 長崎大, 工学部, 助教授 (00037954)
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研究分担者 |
嘉門 雅史 京都大学, 工学部, 助教授 (40026331)
風間 秀彦 埼玉大学, 工学部, 助手 (40008868)
青山 清道 新潟大学, 積雪地域災害研究センター, 助教授 (50018488)
村田 秀一 山口大学, 工学部, 教授 (80044618)
棚橋 由彦 長崎大学, 工学部, 助手 (80039685)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1986年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 地すべり / 発生予測 / リモートセンシング / ランドサットMSSデータ / 植物活性 / 植生指標 |
研究概要 |
新潟県(新井市周辺)と長崎県(佐世保市周辺)とで地すべりの現地調査を行うとともに,1985年7月に発生した長野市地附山地すべりおよび1986年7月に発生した佐世保市上小舟地すべりを解析して、本法の適用性を検討した。得られた結果は次のとおりである。 1.地附山地すべりについて使用したランドサットMSSデータは、地すべり発生直前の85年7月9日のものと、地表に変状が見られる以前の80年7月1日のものである。これらのデータを雨量記録とともに解析した結果、降雨の十分なる供給にもかかわらず植物活性の低下した箇所があり、その箇所は地すべりブロックの直下に位置していることが明らかとなった。 2.上小舟地すべりは1次すべりにより堆積した砕屑物が7月上旬の集中豪雨により発生した北松型2次すべりであるが、過去にも前兆現象が視認されており、長期にわたり緩やかに滑動してきたものと考えられる。解析に用いた衛星データは、79年,81年,84年,85年および86年のいずれも5月中旬から6月初旬に観測されたランドサットMSSデータである。これらマルチテンポラルデータから当該地すべり地の植物活性の経時変化を調べた結果、いずれの地すべりブロックとも以前から植物活性の低下のあったことが確認された。 3.両地すべりの解析結果は、本法の前提である「植物活性低下の箇所は地盤の不安定状態を反映して地すべり発生の可能性が高い」ことを首肯するとともに、本法の適用により地すべりの発生予測が可能なことを示唆するものである。 原在、現地調査のみ行った新潟県新井市周辺および山口県油谷地すべりについても、ランドサットデータを用いた解析に着手しており、本法の適用性を高めていきたいと考えている。
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