研究課題/領域番号 |
61020037
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研究種目 |
自然災害特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立公害研究所 |
研究代表者 |
陶野 郁雄 公害研, その他, 研究員 (00016479)
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研究分担者 |
上杉 陽 都留文科大学, 教授 (10110850)
白石 建雄 秋田大学, 教育学部, 助教授 (60006567)
遠藤 邦彦 日本大学, 文理学部, 助教授 (70059781)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1986年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 液状化現象 / 現地調査 / 砂丘 / 堆積構造 / 粒度特性 / 動的強度特性 / 液状化危険度予測 / 液状化深度推定方法 |
研究概要 |
昨年度、青森県西津軽郡車力村富萢において、オープンピット掘削を含む詳細な液状化調査を行った結果、液状化層は上部層の塊を含む新たな堆積構造の形成が認められ、堆積構造を利用して液状化層を判別することの有効性が確められた。 そこで、本研究は日本海中部地震で顕著な液状化災害が発生した砂丘地帯において、乱さない試料採取を含む現地調査を行った。 本年度の研究成果は次のようである。 1.日本海中部地震の際、最も液状化現象の顕著であった屏風山砂丘の詳細な層序学的検討を行い、その堆積構造を明らかにした。 2.液状化層と非液状化層から良質な乱さない試料を採取し、土質工学的検討を行った結果、両者には相対密度・動的強度などで明らかな違いがみられた。また、詳細な粒度試験結果を堆積学的に解析しても、両者を区別することができた。 3.液状化層を観察し、その堆積構造を検討した結果、全面的に液状化し、じょう乱帯を形成する初期液状化層と部分的に液状化している二次的な液状化層が存在することが分かった。 4.これら新たに分かった知見をふまえ、ボーリング調査を必ずしも必要としない広域の液状化危険度予測手法を提案することができた。この手法を用いて、能代市の液状化予測を試みたところ、日本海中部地震の際の液状化災害地域とよく一致しており、手法の妥当性を検証した。 5.堆積学的特性を考慮した簡単な液状化深度を推定する方法も開発した。この方法を用いて、車力村富萢の液状化深度を推定したところ、液状化層の観察結果と一致しており、手法の妥当性を検証することができた。 6.研究成果を印刷し、公表した。
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