研究課題/領域番号 |
61025022
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研究種目 |
自然災害特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
村松 郁栄 岐大, 教育学部, 教授 (70021251)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 広帯域速度型地中地震計 / 記録範囲 / サーキットノイズ / グランドノイズ / 差動トランス / 容量型変位変換器 / 周波数範囲 / 振巾範囲 |
研究概要 |
こゝで開発した広帯域速度型地震計の目的とした記録範囲は0.02Hz から50Hzの帯域に亘り、100kine(kine=cm/sec)から数mkineの地動速度であった。 地中地震計は小型であることを必要とするので、ボアホールの直径120mmに入る大きさとすると、固有周波数を3Hz とするのが安定な限界であった。したがって、h=100(フリコの減衰定数であり、相対速度帰還のサーボ方式によった)とすると、感度の平らな長周期範囲は2×100÷3≒60秒 となり、(短周期範囲は充分)、振巾範囲はこれまで速度型強震計に用いて来た差動トランス型変位変換器を用いると400kineから4mkineとなった。この記録下限の4mkineという値は差動トランスのサーキットノイズによるものであることが靜かな観測点における高感度地震計との比較観測によって確められた。このサーキットノイズは差動トランスの入力変位換算ノイズであり、その値は【10^(-5)】mmに相当する。すなわち、初期の目的は大体実現した。 しかし、都市の靜かな所でのグランドノイズは1mkine 程度である。したがって、地中地震計としては記録の下限を1mkine以下としたい。このために、容量型変位変換器を用いてその分解能(サーキットノイズ)のテストを行い、入力変位換算ノイズを【10^(-6)】mmにすることができるという見通しを得た。したがって、この出力を10倍のアンプを通して16ビットのデジタル記録にすることにより、振れ巾0.1mmから【10^(-6)】mmに対応する地動として4kineから0.4mkine(4×【10^(-4)】kine)が記録される。これを高感度レンジとし、低感度レンジとして振れ巾1mmの差動トランスの出力を用いれば、それに対応する地動400kineから4×【10^(-4)】kineの振巾範囲と0.02Hzから50Hz以上の周波数範囲をもった地中地震計が実現できる見込みとなった。
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