研究課題/領域番号 |
61025025
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研究種目 |
自然災害特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松尾 稔 名大, 工学部, 教授 (40025937)
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研究分担者 |
鈴木 壽 名古屋大学, 工学部, 助手 (80154574)
浅岡 顕 名古屋大学, 工学部, 助教授 (50093175)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1986年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 統計的意思決定理論 / 降雨 / 危険度解析 / 切土調書 / 損失関数 / 事例解析 / 不飽和土三軸試験 / 安全率 |
研究概要 |
本研究は、統計的意思決定理論および崩壊斜面の事例解析から降雨時の斜面の安定性を総合的に評価したものである。前者は切土調書、後者は崩壊現場から採取した撹乱試料に対する不飽和三軸試験などのデータを用いて解析した。 以下に、本研究で得られた成果を要約する。 1.統計的意思決定理論による斜面の危険度解析 (1) 中央道のり面に関して、斜面の崩壊・非崩壊の統計データを360以上収集した。 (2) 切土調書によって作製された斜面崩壊の危険度判定にベイジアン危険度解析および損失関数を導入した。 (3) (2)で確立した手法を用いて、多治見〜諏訪間全線の、のり面に関する事例解析を実施し、ミニアック決定方式も検討した。 2.崩壊斜面の事例解析 (1) 中央道のり面崩壊現場の実態調査を実施し、切土調書との比較を行った。その結果、切土調書におけるデータはあい昧な点が多く、地盤のより客観的な評価(土質試験など)が必要であることを示した。 (2) 不飽和土三軸圧縮試験機を新たに製作し、現場から採取した土の排水・排気試験を自然含水状態および飽和含水状態に対して行った。その結果、飽和度上昇に伴う強度定数の低下がかなり大きいことが判明した。 (3) FEMによる飽和-不飽和浸透解析を用いた降雨時の斜面安定解析法と(2)の土質試験結果とを用いて事例解析を行った。その結果、いずれの事例も崩壊時点では安全率の急激な低下が見られたが、初期飽和度の値によって解析結果が大きく左右されることも明らかとなった。今後、1と2の有機的に結び付ける予定である。
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