研究課題/領域番号 |
61025033
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研究種目 |
自然災害特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村本 嘉雄 京大, 防災研究所, 教授 (50027223)
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研究分担者 |
中川 一 京都大学, 防災研究所, 助手 (80144393)
大久保 賢治 京都大学, 防災研究所, 助手 (50135612)
藤田 裕一郎 京都大学, 防災研究所, 助教授 (90027285)
高橋 保 京都大学, 防災研究所, 教授 (40027230)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1986年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 貯水池 / 河川堤防 / 天然ダム / ダム決壊 / 破堤 / 洪水流出 / 土砂流出 / 土石流 |
研究概要 |
貯水池及び河川堤防の決壊に伴う洪水・土砂流出量の予測法を明らかにするために、(1)堆砂を伴う貯水池の決壊水理、(2)天然ダムの形成、決壊及び土石流の発生、(3)河川堤防決壊時の外水と土砂流入の三つのテーマを設定して基礎実験と水理解析に基づく研究を行った。 1.貯水池の延長、水深、堆砂高及び堆砂材料を変化させて瞬間全面決壊条件の実験を行い、洪水流出の近似解との比較から土砂流出を伴う場合には貯水池上流端の水深変化は近似解と一致するが、流出流量は支配断面の上流への移動に伴って急増し、急峻な流量波形を示すことを明らかにした。この結果と流砂の関係式を用いて現象のモデル化を行い、非定常流の特性曲線法に基づく洪水・土砂流出量の簡便な予測法を提案し、実験結果からその妥当性を示した。また、流出流量・土砂量の支配因子を近似解から誘導した。 2.天然ダムの形成条件と形状特性を路床勾配、流量及び側方供給土砂量を変化させた基礎実験から検討し、天然ダムの形成限界の簡易予測式と天然ダムの上下流の法勾配に対して崩壊土砂量の影響が大きい点を明らかにした。一方、天然ダムの洪水による決壊過程を流入流量の大小によって、越流の先行する天端崩壊型と浸潤線進行による法先崩壊型に区分し、その進行過程を明らかにするとともに、両者の土石流流量波形が異ることを指摘した。 3.高水敷を有する大河川の破堤を想定した基礎実験を行い、破堤部の拡大過程と形状特性、流入流量の時間的変化と限界流条件の適合性ならびに破堤部周辺の洗掘深と堤内地の土砂堆積厚の分布特性について考察した。また決壊口の拡大過程と外水流入量を予測するために、決壊口断面での限界流条件、堤内外断面での運動量則、破堤形状の相似条件、流砂量式を用いて解析を行い、破堤部の拡幅と洗掘の進行過程及び流入流量の時間的変化について実験結果との対応を明らかにした。
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