• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

瀬戸内地域における老朽溜池の災害対策に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61025041
研究種目

自然災害特別研究

配分区分補助金
研究機関岡山大学

研究代表者

渡辺 忠  岡山大, 農学部, 教授 (20032972)

研究分担者 藤井 弘章  岡山大学, 農学部, 教授 (70033264)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード災害調査 / 老朽ため池 / マサ土 / 安定解析 / 点安全率 / 有限要素法 / フィルダム
研究概要

岡山県を中心とする瀬戸内地域には、古来用水源確保のため多数のため池があるが、その殆どが、瀬戸内地域特有のマサ土で築造されている。この研究は昭和60年、61年に発生した、マサ土中心にしたため池の災害調査、解析を行い、その発生原因と、対策を考じようとするものである。
災害地区を岡山県から2例(六谷池,不老の谷池)、広島県より2例(かくれため池,本家池)、山口県より2例(野口池,昭和ため池)選び、現場密度・現場透水・弾性波探査・貫入試験等を行った。さらに、堤体材料の室内物理的・力学的試験および長期室内透水試験を行い、これらのデータを入力条件として安定解析,浸透,変形に関する数値解析を行った。
この結果、殆どの堤体は、密度は大で、透水性は小さいが、部分的に、非常に大きい透水性のゾーンが見られた。それらは赤褐色に変色しており、長年にわたる水みちの形成と漏水の定常化が見られ、現場透水試験から、これらは、単に堤体内だけでなく、基礎地盤にも存在すると思われた。長期室内透水試験の結果、透水係数は、マサ土以外の土は、時間の経過と共に減少するが、マサ土は、かえって、一時増加した。安定解析による安全率は1.1以上あり計算上安定しているが、有限要素法による応力変形解析に基づく点安全率は部分的に小さい箇所が見られた。飽和ー不飽和浸透流解析によると、殆どのため池は、1-2日で飽和状態に達し、下流斜面に漏水が生ずることになる。したがって、崩壊は、このような水みちあるいは漏水箇所の部分的な崩壊が波及的に広がったものと思われる。以上のことから、漏水を注意深く観察し、漏水があるときは早急に、ドレーン工などで処置すれば、破堤の端緒となると思われる部分的な崩壊を、防ぐことができよう。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 藤井弘章,渡辺忠: 自然災害シンポジウム論文集. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 渡辺忠,藤井弘章: "瀬戸内地域における老朽ため池の災害調査報告書" (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi