研究課題/領域番号 |
61025042
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研究種目 |
自然災害特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
大原 資生 山口大, 工学部, 教授 (20035017)
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研究分担者 |
山本 哲朗 山口大学, 工業短期大学部, 助教授 (10035074)
塩月 善晴 山口大学, 工業短期大学部, 教授 (10038234)
兵動 正幸 山口大学, 工学部, 講師 (40130091)
松田 博 山口大学, 工学部, 助教授 (50136131)
村田 秀一 山口大学, 工学部, 教授 (80044618)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1986年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 豪雨 / 極値雨量強度曲線 / アメダス / 地盤災害 / 地下水位 / タンクモデル / 10分間雨量 / a-b分布図 |
研究概要 |
本研究では、豪雨による地盤災害の発生を予測する方法を確立することを目的として、10分間の雨量データベースを用いてTalbotの極値雨量強度曲線の特性を求め、豪雨時の特性値の振舞いから豪雨を予知し、ひいては地盤災害の発生の予知を試みた。そのため、まずこの方法を、昭和55年北九州地方豪雨をはじめ、昭和57年長崎豪雨、昭和58年山陰豪雨などの既往の豪雨災害に適応して、この方法の有効性を確かめた。そのため、これらの豪雨時に多くの地盤災害を発生した地方のアメダスの記録を集収し、これを解析した。その結果、15地点のうち12地点においてこの方法の有効性が確認され、最も短い場合でも災害発生の40分前に予知が可能であるとの結果が得られた。 すなわち、極値雨量強度曲線として【R_T】=a/(T+b)を用い、現時点からさかのぼって、過去60分間内の10分雨量6個からパラメーターa,b値を決定し、10分ごとに得られるa,b値の動きが豪雨時にどのように振舞うかをしらべ、a,b値がa/b=171およびa/b=34.2の線に平行に移動することを確認した。そのことからa-b分布図のある領域を設定し、この領域にa,b値が入ったとき災害発生の予報を出せばよいことがわかった。また、アメダスの10分間雨量がこの解析に有効に利用できることがわかった。一方、本研究においては、豪雨による地盤災害の発生地点を明確に予測する方法として、豪雨時の地盤内の地下水位と雨量を、近くの2地点を選んで測定してみた。61年度は降雨量が少なく、両者の相関を求めるまでには至っていないが、雨量と地下水位上昇の相関係数は求めることができた。ただこの値は降雨量の関数となるため、引き続き観測することが必要である。また、これらの相関を求めるのには、タンクモデルを用いたが、これについても、十分検討する必要がある。
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