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地震による地下水変動の解析と地下水帯の推定について

研究課題

研究課題/領域番号 61025045
研究種目

自然災害特別研究

配分区分補助金
研究機関熊本大学

研究代表者

秋吉 卓  熊本大, 工学部, 教授 (60040383)

研究分担者 下津 昌司  熊本大学, 工学部, 助教授 (20040371)
渕田 邦彦  八代工業高等専門学校, 土木建築科, 助手 (80124155)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1986年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワード地震時の地下水変動 / 間隙水の波動方程式 / 有限要素法 / 水理定数の逆推定 / 被圧地下水 / 火山性溶岩地帯の地下水 / 遠地・近地地震と地下水の関係
研究概要

地震による地下水位変動と地下水帯の水理定数の解明のため、国・県・市の観測井での資料および実験と数値計算によって、以下の成果が得られた。
1.被圧地下水帯の短期的な荷重変化として、気圧・潮汐・降雨について検討した結果、気圧が最も水位変動に敏感な要因であって、潮汐によるものは海岸寄りに限定されること、さらに降雨が地下水帯への上載荷重として水位上昇に果す効果は微少であることが分った。2.過去の地震によると、観測井の水位計は、マグニチュードの大きい地震はほとんど感知するが、近地地震には鈍感であることが分った。すなわち、遠地地震では周期の長い表面波が卓越していることから、地下水帯はローパスフィルターの周波数特性を持つこと、さらに水位変動は地動に較べて100倍以上もの高感度センサーの働きをすることが明らかになった。3.水位計の地震時記録によると、地下水位は周期20秒〜1分の変動をして、震後もほぼ同じ周期の自由振動を数分〜数10分間続けることから、地下水帯はある閉鎖領域を構成していることが考えられる。このことを実証するため、地下水帯モデルを作成し、これの一端を起振器で加振し、他端での水位計の変動を観測した結果、前述のローパスフィルターの特性を確認した。4.そこで、熊本市域の地下で特に割れ目の多い安山岩系の大地下水帯に対して、水の圧縮性と空隙変化を考慮した波動方程式を導き、これを有限要素法によってモデル化して数値計算を行った。その結果、震動を受けると、2,3と同様の特性によって、周期数10秒の水位変動が生じることが見出された。5.上記の地下水帯の有限要素モデルに、地震の卓越周期を持つ正弦波を各要素節点に負荷し、地震時の地下水位変動に適うような間隙水の見かけの波速、さらには貯留係数を逆推定したところ、別の調査による推定値と同程度の値が得られ、地下水帯の水理定数の推定法としての目途が立った。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 秋吉卓: 土質工学会九州支部 昭和61年度第3回セミナー「地盤環境問題」テキスト. 12-23 (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 秋吉卓: 熊本大学工学部研究報告.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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