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液膜による重金属の濃縮・回収

研究課題

研究課題/領域番号 61030049
研究種目

環境科学特別研究

配分区分補助金
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

寺本 正明  京工繊大, 工芸学部, 教授 (60026086)

研究分担者 江口 彌  京都大学, 工学部, 教授 (10027120)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1986年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
キーワード液膜 / 含浸液膜 / 乳化液膜 / 能動輸送 / スパイラル型モジュール / 重金属 / クロム / 廃水処理
研究概要

含浸液膜,流動液膜,乳化液膜による重金属イオンの濃縮・回収実験を行った。まず、スパイラル型含浸液膜モジュールによる長期間にわたる亜鉛の回収・濃縮実験(担体:D2EHPA)では、約1ケ月にわたって液膜は安定で回収率99%を維持し、たとえ液膜が劣化しても多孔質膜支持体を液膜相で再含浸することにより、亜鉛の回収・濃縮を中断せずに膜を再生することができた。濃縮比も40,000以上に達し、また原液相は押出し流れに近く物質移動係数も大きく、本モジュールの高濃縮性,高回収性が実証された。
次に、より安定な液膜としてスパイラル型流動液膜モジュールを試作した。本モジュールでは、原液流路,流動液膜相(担体を含む有機溶媒)流路,逆抽出液流路の順に流路が設けられ、流路は疎水性多孔質膜で仕切られている。本モジュールによるクロム(【VI】)の回収実験(担体:トリ-n-オクチルアミン),亜鉛の回収実験において、金属イオン濃度が数百ppm以下では高回収率が得られ、液膜は安定であった。また、コバルト,ニッケルの同時透過実験(担体:有機ホスホン酸,PC-88A)では、液膜相流量を低下させ液膜抵抗律速にすることによりコバルトの分離選択性が増加した。よって、本モジュールは安定であり、選択透過性の制御が可能であることが判明した。
乳化,抽出,相分離,電気解乳化などの工程を備えた連続式乳化液膜実験装置を製作し、クロム(【VI】)の濃縮・回収実験を行った。本実験に用いたポリアミン系乳化剤はクロムの担体としても機能した。抽出槽の多段化により回収率が増し、3段のミキサー・セトラーを用いたとき99.5%の回収率が得られた。また、抽出槽から排出されるW/Oエマルションの一部を抽出槽に循環することにより濃縮率を向上させることができた。さらに、連続実験でのクロムの回収率は、回分実験から導かれた速度式を連続操作に拡張することにより予測できることが示された。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 松山秀人: Journal of Chemical Engineering of Japan. 20. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 寺本正明: Separation Science and Technology. 22. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 森康維: 化学工学論文集. 13. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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