研究課題/領域番号 |
61030052
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研究種目 |
環境科学特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
森 忠洋 島根大, 農学部, 教授 (20166359)
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研究分担者 |
中原 英臣 山梨医科大学, 助教授 (10056997)
青島 恵子 富山医薬大学, 医学部, 助手 (20126501)
斎藤 寛 長崎大学, 医学部, 教授 (80004901)
小畑 仁 三重大学, 農学部, 助教授 (70024594)
茅野 充男 東京大学, 農学部, 助教授 (10007677)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1986年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 重金属 / カドミウム / メタロチオネイン / 重金属耐性植物 / ラジオイム / アッセイ |
研究概要 |
本研究の目的は、過剰の重金属が環境諸圏(土壌および水系等)に排出された場合、各圏の生態系諸相において検出されるレスポンスとしてのメタロチオネイン(様)物質を用いて、人間、植物および微生物の重金属に対する応答機構を解明することにある。そして本研究の意義は生態系諸相、特に土壌,水,植物,人間を含む系における重金属許容基準の選定に必要な基礎的知見を提供することにあると考えられる。 本年度においてはヒトの尿中および植物中のメタロチオネイン(様)物質の研究に関して次の結果が得られた。 ラジオイムノアッセイを用いて尿中メタロチオネインを測定する方法を開発し、Cd汚染地域として長崎県厳原町、非汚染地域として長崎県西海町を選び調査を行った。その結果、メタロチオネインは、Cdの曝露の程度に応じて内臓内に誘導蓄積され、その一部は尿中に排出されるので、尿中メタロチオネイン濃度はCd汚染に対するヒトの健康を測定する指標として有効であることがわかった。 イネ科,マメ科およびウリ科植物それぞれ4種類を用いて高濃度のCdが含まれる土壌で栽培したところ、根の中にはCdの吸収量に応じてメタロチオネイン(様)物質が誘導されることがわかった。これから、植物根に対しても重金属汚染指標としてメタロチオネイン様物質が応用できると考えられる。しかしながら、実際に応用するためには、さらに検討が必要である。 バクテリアに対しては、メタロチオネイン検索のための方法を開発中である。
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