研究課題/領域番号 |
61030055
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研究種目 |
環境科学特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
岡市 友利 香川大, 農学部, 教授 (90035965)
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研究分担者 |
柳 哲雄 愛媛大学, 工学部, 助教授 (70036490)
遠藤 拓郎 広島大学, 生物生産学部, 教授 (90034454)
飯塚 昭二 長崎大学, 水産学部, 教授 (60039716)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1986年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | 沿岸生態系 / 赤潮 / Chattonella / Gymnodinium |
研究概要 |
沿岸の生態系の生物の構造と遷移は、環境の諸条件とその変動要因の組み合わせの上で成立している。複雑な環境影響と生物遷移との相互関係を追求するためには多くのデータを必要とし、これまでもまとまった研究はあまりされていない。ただ幸い、赤潮を中心に観測資料が整理されているので、本研究ではこれらの資料に加えて他の資料も収集して、沿岸生態系の安定性を図るための環境のあり方を検討し、その結果を印刷公刊して、このような問題についての社会的な問いかけに対する一つの解答を提出することを目的とした。そこで、環境科学特別研究における沿岸生態研究のうち主として赤潮研究をとりまとめて、赤潮生物の分類,生理,生態,生活史についてのレビューを行うと共に、Chattonella赤潮、Gymnodinium赤潮、その他有毒種赤潮について、環境と生物遷移との関係について検討することにした。また、赤潮が発生した場合には適宜調査を実施することにした。 1986年には、6月にHeterosigma赤潮、8月にChattonella赤潮、9月にはFibrocapsa赤潮がいずれも香川県引田町沖に発生した。栄養塩類の濃度はいずれの時も低く、赤潮による被害は発生したがとくに大規模なものではなかった。 資料のとりまとめについては、環境科学特別研究における報告書であると同時に、最終的には市販されて多くの人達に利用される出版物とし公刊することとした。研究成果が赤潮の発生要因解明とその発生防止に役立つことを期待する一方で、科学研究が単に研究者のものではなく社会的に理解されて、海の環境保全について多くの人達と共通の認識に立ちうるように配慮した。書名「赤潮の科学」1.まえがき 2.赤潮現象 3.赤潮生物の生物学的特徴 4.赤潮の生態学的諸問題 5.赤潮発生の物理・化学環境 6.赤潮種と発生環境 7.赤潮発生現象のシステム分析 8.あとがき
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