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湛水土壌系の環境浄化機能の評価とその活用

研究課題

研究課題/領域番号 61030069
研究種目

環境科学特別研究

配分区分補助金
研究機関東京農業大学

研究代表者

高井 康雄  東京農大, 公・私立大学の付置, 教授 (40011796)

研究分担者 足立 忠司  岐阜大学, 農学部, 助教授 (20012007)
木村 真人  東京大学, 農学部, 助手 (20092190)
佐藤 雅志  東北大学, 農学研究所, 助手 (40134043)
鈴木 孝男  東北大学, 理学部, 助手 (10124588)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1986年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
キーワード湛水土壌 / 環境淨化機能 / 有機性廃棄物 / 抽水植物 / 堆肥 / 藻類 / 脱窒 / 緑農地還元
研究概要

本研究は、湛水土壌の環境淨化及びこれに伴う生物再生産の両機能を統一的に評価把握し、これらの機能に基づき湛水土壌中において有機性・多窒素・多リン酸の廃棄物の淨化と再利用をはかる人為的制御システムを確立するための基礎的知見を得ることにより、湛水土壌の合理的利用の可能性を探ることを目的としている。研究成果の概要は次の如くである。1)湛水土壌系におけるヨシ・マコモ・ガヌの窒素・リン除去能力:砂を充填したポットにヨシ・マコモ・ガマを生育させ、そこに人工汚水を連続的に流入し、これをポット底部から流出させるシステムを用いて、これら抽水植物の淨化機能を検討した。N・Pの除去率は高負荷になるほど低下したが、中負荷での最終的な除去率はNで88%、Pで99%という高い値であった。2)汚水中の重金属の除去に対する抽水植物の効果:対照ポットでは重金属吸着量の垂直分布はほぼ均一であったのに対し、植物が存在している場合には、上層部に高濃度に集積し、本砂濾過システムが排水中の重金属にも多大な除去能力をもっていることを示した。3)水稲とヨシの三要素吸収能力の比較:ヨシの水質淨化能力は水稲と同等かそれよりも優れており、三要素投入量と三要素吸収量の間に正の相関が成立した。4)ヨシ汚泥堆肥の水稲作圃場試験:ヨシ汚泥堆肥に有効態N量が多く、化成肥料単独区に比べて、堆肥併用区に玄米収量のかなりの増収が示された。5)湛水土壌系における藻類のN淨化能力:灌漑水の窒素負荷が大きく、また土壌の活性が小さいほど藻類は脱窒機能を優先させ、反対に灌漑水のN負荷が小さく土壌の活性が大きい場合には、土壌の淨化機能が相対的に優先し、藻類は再生産機能を主に発揮することを示した。以上湛水土壌系におけるN・Pの淨化能力が大きいこと、これらに生育する抽水植物体を汚泥とコンポスト化し、緑農地に還元し、汚濁物質の循環再利用の道が示されたものと考える。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 木村真人,土木卓,和田秀徳,高井康雄: 日本土壌肥料学会誌. 58 4〜5号. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] A.G.Wathugala;T.Suzuki;Y.Kunihara: Proceedings of the International Conference on Management Strategies for Phosphorus in the Environment. 332-335 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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