研究分担者 |
浮田 正夫 山口大学, 工学部, 助教授 (60035061)
海老瀬 潜一 国立公害研究所, 水質土壌環境部, 室長 (80026260)
安部 喜也 国立公害研究所, 計測技術部, 室長 (20101040)
丸山 利輔 京都大学, 農学部, 教授 (90026451)
村岡 浩爾 国立公害研究所, 水質土壌環境部, 部長 (90029017)
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研究概要 |
琵琶湖流域で水田の立地条件が異なり、互いに隣接する2地域(N1:谷津田、N2:低平地水田)で、流出河川の水質・水位の定期観測(1-2回/週、田植期間約10日間は毎日1回)を1983年8月から1986年7月まで3年間継続した。水田用水の反復利用による浄化率を実測するために、1986年8-9月に掛け流し水田の用水と排水の水質変化を30以上の単位水田について行った。CODm,TP,Kは水田を通過することによって、汚濁される傾向にあったが、Nには一定の傾向は認められなかった。筑波山林試験地では植物の多量要素となっている成分は土壌の表層では高濃度であるが、数10cm以下ではほぼ渓流水と等しくなることを明らかにした。筑波研究学園都市においてドライフォールアウトと合わせて測定を継続した結果、年間降下量はTN,TPそれぞれ1.030,31.8kg/【km^2】/yearであった。DINは2〜3年周期の変動をしつつ微増傾向が見られるが、大気中【NO_x】濃度との相関は認められなかった。TPは1980年から減少傾向にあり、84年以降ほぼ一定となった。TPは非降雨時に降下するものが大きな比率を占めたが、DINは70%以上が降雨時に降下した。それに対応してTNの降下量は降水量と顕著な正の相関がみられた。 〔流出モデル〕複合タンクモデル:琵琶湖流域について、水量評価複合タンクモデルに水質モデルを組み込むことによって、流入汚濁負荷量を概算した。河川流量は、琵琶湖流入134河川毎にブロック分割し、各ブロック毎にシミュレートした。L=a【Q^b】の係数は上記134河川の実測データを土地利用別に4タイプ(都市,都市・農村混在,農村,山地流域)に分けて回帰した値を用いた。計算は1日単位で行った。その結果、流入負荷量は年降水量で異なったが、TN,TPそれぞれ2,080-3,920、193-378t/y(1978-80)と推定された。ポルートグラフシミュレーション:揖保川,加古川,厚東川ですでに適用したモデルを改良した。
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