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赤潮発生にはなす溶存ケイ酸の役割

研究課題

研究課題/領域番号 61035003
研究種目

環境科学特別研究

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

角皆 静男  北海道大学, 水産学部, 教授 (00001587)

研究分担者 渡辺 修一  北海道大学, 水産学部, 助手 (00167131)
原田 晃  北海道大学, 水産学部, 助手 (30142706)
松永 勝彦  北海道大学, 水産学部, 教授 (90001619)
箕田 嵩  北海道大学, 水産学部, 教授 (00001602)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1986年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
キーワード赤潮 / ケイ藻 / 富栄養化 / 沿岸域 / 海水 / 栄養塩 / 植物プランクトン
研究概要

光合成の主役となる植物プランクトンの種組成がケイ藻類から鞭毛藻類へ遷移するとき、海水に溶けているケイ酸が極めて重要な役割を果しているのではないかという我々の主張を、噴火湾を実験水域として、水質とプランクトン種組成の時間的変化を詳密に観測し、立証することを目的とした。
噴火湾湾央部と湾外に定点を設けて、毎月一回、春のブルーム期には1-2週間間隔で、10m毎の採水を行った。塩分、温度、溶存酸素、リン酸,ケイ酸,硝酸,亜硝酸,アンモニア,アルカリ度,クロロフィル-a量などの測定を行い、次の結論を得た。
1986年度の春のブルーム期には、以前、観測した1981年度に比べて顕著なケイ藻ブルームは見られず、生物現存量が極端に多い時期はなかった。これは湾外の潮流や気象の条件が例年と多少異なり、湾内外と外洋水との交換がだらだら続いたためと考えられる。また、ケイ酸,硝酸,リン酸塩濃度を見ると、表層15m層では、ブルームの始まった時期にそれほど顕著とはいえないが、ケイ酸塩の濃度の減少率が最も大きかった。さらに、窒素を16としてほかの栄養塩の変化量を原子比で表すと、やはりケイ酸がブルーム初期に最大であった。
有光層下部で摂取される栄養塩の量を、鉛直的濃度勾配から見積った。そして、50mから80mの層ではリン酸や窒素に比べてケイ酸の消費の程度が最も大きいことを明らかにした。
以上の結果から海水中のプランクトンが増殖するとき、栄養塩は、ケイ酸硝酸、リン酸の順で減っていくと結論した。しかし、最初はケイ酸が大きく減少するが、その後は硝酸の方の減少率が大きくなり、海水から最初に消失するのは、ケイ酸ではなく硝酸であった。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Tsunogai;K.Taguchi;K.Harada: J.Oceanogr.Soc.Japan. 42. 91-98 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] S.Noriki;S.Tsunogai: J.Oceanogr.Soc.Japan. 42. 119-123 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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