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環境における化学物質の移行尺度としての液-液分配係数の評価と有用性

研究課題

研究課題/領域番号 61035006
研究種目

環境科学特別研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

鈴木 信男  東北大, 理学部, 教授 (10006025)

研究分担者 井村 久則  東北大学, 理学部, 助手 (60142923)
斎藤 紘一  東北大学, 理学部, 助教授 (90004457)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1986年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワード液一液分配係数 / ハロゲン化炭化水素 / 金属錯体 / 環境への物質移行 / 溶液化学
研究概要

種々の金属や有機化合物の生物体や環境への移行の機構は単純ではないが脂溶性の非電解質はより疎水的な環境に分配しやすいと考えられる。これまで医薬品の生物体への吸収の目安として1-オクタノールと水間の液一液分配係数が経験的に使われている。本研究では種々の化合物の液一液分配係数を1-オクタノールの他多くの溶媒を用いて測定し、溶液化学的な評価を行うとともにいくつかの化合物については生物体への濃縮と比較した。
1.一連の有機化合物、1-クロロアルカン類並びにジクロロアルカン類のヘプタン/水とオクタノール/水間の分配係数を、電子捕獲型検出器付のガスクロマトグラフで測定した。また、スカンジウム、クロム、鉄などのトリス(アセチルアセトナト)錯体の分配係数を吸光光度法あるいは放射性トレーサ法を用いて測定した。一方、高性能液体クロマトグラフィーを用いた新しい分配係数の測定法も開発し、その精度・正確さを確認した。
2.オクタノール系とヘプタン系の分配係数の比較から、クロロアルカン類では両者の値が近く、金属錯体ではオクタノール系の方がかなり高くなることを見い出した。scaled particle理論を用いた考察から、クロロアルカン類の分配係数は溶質の空孔形成エネルギーによって支配されており、オクタノールが特異な溶媒ではないことを明らかにした。一方、金属錯体の分配係数は錯体とオクタノールとの相互作用に影響されていることを示した。
3. これまでの研究で取り上げたクロロ炭化水素のいくつかについてヘプタン/水及びオクタノール/水系の分配係数をこれらの物質の生物(魚)への濃縮係数と比べると、極めて良い相関関係が見い出された。一方、今後金属やその錯体についても各種の実試料への濃縮係数との比較討論が望まれる。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Nobuo Suzuki: Inorganica Chimica Acta. in press. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Nobuo Suzuki: Polyhedron. in press. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Nobuo Suzuki: Analytica Chimica Acta. in press. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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