研究課題/領域番号 |
61035034
|
研究種目 |
環境科学特別研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
津野 洋 京大, 工学部, 助教授 (40026315)
|
研究分担者 |
山田 春美 京都大学, 工学部, 助手 (40089123)
小野 芳朗 京都大学, 工学部, 助手 (50152541)
藤井 滋穂 京都大学, 工学部, 助手 (10135535)
宗宮 功 京都大学, 工学部, 教授 (60025947)
|
研究期間 (年度) |
1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1986年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 土壌微生物 / 汚水浄化 / 自然浄化機能 / 硝化・脱窒 / 硝化菌 / 脱窒菌 / 細菌,湖沼水質保全 |
研究概要 |
本年度は前年度の基礎的な研究成果を踏まえ、琵琶湖周辺から採取した砂質土壌を充填した土壌カラム中での窒素の変換特性を中心に検討を試みた。実験は、上段で土壌表層の不飽和浸透流を、下段で地下水面を想定しての飽和浸透流を設定した土壌カラム(各土層:30cm)を用いて行った。カラムには、雄琴川河口付近より採取後2mmのふるいを通過させた砂質土壌を充填した。このカラムを3系列(カラム1〜3)作成し、恒温室に設定した。これらの各系列に、12時間滴下-12時間停止のサイクルで人工汚水を散水した。カラム1には、上段カラムの上端より、TOC10mg/l,【NH(^+_4)】N20mg/l,【PO(^(3-)_4)】-P4mg/l及びアルカリ度142mg/lの汚水を5cm/日の散水負荷で滴下し、カラム2は、カラム1の汚水よりTOC成分のみを除いた汚水を同様に滴下した。また、カラム3では、上段カラムの上端より、カラム2と同じ汚水を5cm/日で滴下し、さらに上下カラムの中間より20mg/lのTOC成分のみを含む汚水を同量滴下した。通水実験期間中、いずれの系列でも上段カラムで添加【NH(^+_4)】-Nのほとんどが硝化され【NO(^-_X)】-Nに変化している。有機物を全く添加しないカラム2では、下段カラム流出水中の【NO(^-_X)】-N濃度は中間流出水のそれと同じであった。カラム1においても、添加TOCは、上段カラムで消費されてしまい、【NO(^-_X)】-N濃度についてはカラム2と同様であった。カラム3では、中間より有機物を追加添加したこともあり、約3割程度の脱窒による【NO(^-_X)】-Nの減少が観察された。各流出水中のTOCはたかだか1mg/l以下であった。各カラムの表層の土を採取し、硝化活性および硝化細菌の数を測定した。硝化活性は、供試土壌に含【NH(^-_4)】-Nの培養液を添加し、生成【NO(^-_X)】-N濃度の増加量より測定した。各系列の比較カラム表層土での硝化細菌数は1〜5×【10^5】個1g乾土、及び硝化活性は、150〜400μgN/100g乾土・hrの範囲であった。
|