研究課題/領域番号 |
61035054
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研究種目 |
環境科学特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
持田 勲 九大, 生産科学研究所, 教授 (20037758)
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研究分担者 |
坂西 欣也 九州大学, 生産科学研究所, 教務員 (60183365)
光来 要三 九州大学, 生産科学研究所, 助手 (50122693)
藤津 博 九州大学, 生産科学研究所, 助教授 (00038605)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1986年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 高炉コークス / 粉コークス / 脱硝能 / 硫酸賦活 / 同時脱硫脱硝 |
研究概要 |
NOx・SOx同時除去用移動床活性炭法を基礎として、SOxの酸化吸着除去、殊にNOxの還元除去に対して高活性で極めて安価な炭素材を粉状コークスを原料として調製することを目的として、粉高炉コークス(PBC)ならびに、同時脱硫脱硝用移動床装置で発生する微粉活性コークス(PAC)について検討を行なった。 PBCは、反応温度150℃,NO,N【H_3】25Torrの条件下、閉鎖循環系を用いた反応では全く活性を示さないが、硫酸を含浸担持後高温で賦活する硫酸賦活を施すと活性が発現し、硫酸3倍重量含浸-400℃賦活を2回繰り返すことにより15.5μmol【N_2】/g・minの最大活性が得られた。これに対してPACは同条件下で6.3μmol【N_2】/g・minとこれ迄に得ている最大活性のPAN-ACF硫酸賦割物と同等の高活性を示した。 PACは、酸素共存下、実ガス濃度での流通反応に対してもW/F=0.01g・min・【ml^(-1)】で92%のNO転化率を示すことが明らかとなったが、PBCは最適条件での賦活後でも11%転化率を示すにとどまった。 このようなPACの高活性は、従来の脱硝塔を半分以下に縮少することを可能にする、PACの窒素・酸素含有率が未使用のコークスに比べ高く、PANACF硫酸賦活物のそれに近いことから、移動床装置の運転中に含酸素官能基のみならず含窒素官能基が還元剤であるN【H_3】との反応により導入され、両者の共同作用により高活性が発現したものと考えられる。これに対して、PBC硫酸賦活物では、含酸素基は増加するものの、含窒素官能基は導入されないためNO活性化能が向上せず低活性に留まったと考えられる。PBCの活性増加を図るためには、同時脱硫脱硝装置運転中と同様な条件、即ち、【SO_2】による賦活とN【H_3】の反応による含窒素官能基の導入が有効な賦活法となることが期待できる。
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