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重金属の免疫毒性発現における遺伝的制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 61035063
研究種目

環境科学特別研究

配分区分補助金
研究機関帝京大学

研究代表者

大沢 基保  帝京大, 薬学部, 助教授 (30129978)

研究分担者 木村 正己  (財)実験動物中央研究所, 客員研究員 (10125239)
高橋 和子  帝京大学, 薬学部, 助手 (90163245)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード免疫毒性 / カドミウム / 免疫抑制 / 抗核抗体 / マウスの系統差 / メタロチオネイン / 経口暴露 / コルチコステロン
研究概要

免疫毒性を示す重金属のモデル物質であるカドミウム(Cd)は、皮下連続投与によりマウスに免疫抑制と免疫異常亢進の相反する効果を示し、免疫抑制効果の発現感受性には系統差がある。本研究では、イ.Cdによる免疫毒性変化が長期微量経口暴露下でも発現しうるか、2.免疫抑制感受性の系統差に関与する標的外因子の解析、の二点を明らかにすることを試みた。結果は、1.3〜300ppmのCd【Cl_2】を含む飲料水で10週間飼育したICRマウスは、遅延型アレルギー反応には変化を示さないが、抗羊赤血球抗体の産生抑制と自己抗体である抗核抗体の産生亢進という液性免疫能の選択的異常を示した。さらに、低濃度Cd摂取群では抗核抗体の産生亢進のみが見られ、自己抗体の産生が最も鋭敏な免疫毒性指標であった。この抗核抗体産生誘導効果の発現には、ICRとBALBマウスとの間で感受性に量的な差が見られ、ICRマウスの方が感受性が高かった。
2.Cd連続皮下投与(1mgCd/kg,5日間)によるマウスの脾リンパ球増殖反応の抑制効果の感受性が異なるC3H/He(高感受性)とBALB/C(低感受性)マウスとの比較では、肝のCd蓄積量に差が見られた。しかし、肝上清中のCdの分布ならびにCd結合蛋白メタロチオネイン(ラジオイムノアッセイで測定)の含量は両マウス間で大きな差がなく、Cd感受性差との相関はなかった。一方、血清コルチコステロン(CS)濃度は、Cd投与により両マウス間で異なる変動を示し、BALBマウスでは著しく低下し、C3Hマウスでは有意な変化がなかった。
以上のことから、Cdによる免疫毒性変化は実際の環境暴露形態下でも発現しうることが明らかとなり、また、Cdによる免疫抑制効果発現感受性の系統差には、メタロチオネイン以外の肝でのCd代謝機構とホルモンが関与する可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書

研究成果

(3件)

すべて その他

すべて 文献書誌

  • [文献書誌] OHSAWA,Motoyasu: Toxicology and Applied Pharmacology. 84. 379-388 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] OHSAWA,Motoyasu: Toxicology Letters. 31. S252 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 大沢,基保: トキシコロジー・フオーラム. 9. 546-558 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-30   更新日: 2016-04-21  

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