研究課題/領域番号 |
61055002
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研究種目 |
エネルギー特別研究(核融合)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
濱口 由和 室工大, 工学部, 教授 (00156390)
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研究分担者 |
山田 輝雄 日本製鋼所, 課長
桑野 寿 室蘭工業大学, 工学部, 助手 (90002899)
三沢 俊平 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (70005982)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1986年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 照射誘起偏析 / Fe-Cr合金 / プロトン照射 / 内部磁場 / 高温・高圧水中の耐蝕性 / 水素脆性 / フェライト・マルテンサイト鋼 |
研究概要 |
一連のFe-Cr合金試料を用い、16MeVプロトンによる照射効果のCr濃度依存性を調べた。照射による硬度上昇量はCr濃度によらずほぼ一定であり、11MeVプロトン照射の場合に比べ、最高値はほぼ2倍、深さ分布の広がりは約2倍になっている。これはプロトンの停止位置の広がりが強いエネルギー依存性を持つことを意味する。硬度上昇は生成照射欠陥量に比例し、Crの偏析には強く依存しない。メスバウアースペクトルより求めた内部磁場はCr濃度依存性を示し、10%以下のCr濃度の合金では照射効果を示さない。照射試料の時効熱処理の結果と合わせ考えると、過飽和固溶体では、低温においても照射により2相分離が促進されることを示唆するが、打ち込まれたプロトン原子の重畳効果に関しては未だ確証が得られない。HT-9鋼及び電解鉄の水素脆化の挙動を小型パンチ試験による破壊発生エネルギーの測定により明らかにした。HT-9鋼の場合には100〜300Kの範囲においてSPエネルギーの著しい低下が見られたが延性-脆性遷移温度には殆ど変化が見られなかった。 特殊仕様のオートクレイブを開発し、小型パンチ試料による高温・高圧水中での耐蝕性評価法を確立した。この装置を用い、種々のオーステナイトおよびフェライト鋼、Cr濃度を系統的に変化させたFe-Cr合金の耐蝕性を電気化学的に測定し、250℃においても12%Cr以下の鋼では耐蝕性が低下すること、耐蝕性は時効処理に敏感で、炭化物の析出等により著しく低下する場合があること等を明らかした。得られた結果は応力腐食感受性試験に必要な設定電位を与える基礎データとして重要である。 250℃の高温・高圧水中ではジルコニヤが電気絶縁用材料として仕様出来ないことが明らかになり、種々の材料を試験し部品材料選定に関する知見を得た。
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