研究課題/領域番号 |
61055026
|
研究種目 |
エネルギー特別研究(核融合)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
石郷岡 猛 成蹊大, 工学部, 助教授 (30054373)
|
研究分担者 |
坂庭 和行 成蹊大学, 工学部, 助手
二ノ宮 晃 成蹊大学, 工学部, 助手 (50119351)
|
研究期間 (年度) |
1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1986年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
|
キーワード | 超電導マグネット / クエンチ検出 / 超音波 / 圧電素子 / クエンチ予知 / 診断 |
研究概要 |
今年度は、実験用の小型超電導マグネットを試作し、これに発信用、受信用の圧電素子を取付け、ヒーターによる局所的な温度上昇の影響が超電導マグネット中を伝播する超音波の信号にどのような効果を与えるかを調べた。その結果、次の知見を得た。 1.単一周波数の正弦波信号を用いた実験により、超電導マグネット内の1〜2K程度の局所的温度上昇が受信超音波信号レベルの変化としてとらえられた。また、この1〜2Kの局所的温度上昇による超音波の伝播特性の変化は電気的なクエンチの検出に先立ち検出できた。 2.疑似白色雑音を用いた周波数帯域の広い信号を入力信号とした実験により周波数スペクトラムを観測し、ヒータによる1〜2K程度の局所的温度上昇によりこれが変化する事をとらえた。 3.上記の信号レベルの変化および周波数スペクトラムの変化は、超電導マグネット内にクラック等の永久的な構造変化が無ければ、局所的温度上昇の消滅と共に消え、元の状態に復帰する事が確認され、本方式の再現性が確かめられた。 以上、超電導マグネットの局所的な温度上昇の検出法、さらにクエンチの検出および予知法として、本方式の基本的な可能性が実験的に裏付けられたが、今後、本現象のメカニズムの解明、および本方式の総合的な超電導マグネットの診断法への発展を目標として、高速フーリェ変換装置を用いた広い周波数範囲での組織的な測定を行っていきたいと考えている。
|