研究課題/領域番号 |
61055028
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研究種目 |
エネルギー特別研究(核融合)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
野木 靖之 日大, 理工学部, 助教授 (90059569)
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研究分担者 |
高橋 努 日本大学, 理工学部, 助手 (50179496)
斉藤 勝宣 日本大学, 理工学部, 助手 (50059763)
島村 信 日本大学, 理工学部, 助手 (00059627)
椎名 庄一 日本大学, 理工学部, 教授 (50059218)
浜田 繁雄 日本大学, 理工学部, 教授 (10059058)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1986年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | コンパクトトーラスプラズマ / 逆磁場配位 / シータピンチ / 逆磁場配位プラズマのスロー形成 / Z電流重畳法 |
研究概要 |
逆磁場配位型コンパクトトーラス(FRC)プラズマをゆっくりした磁場の立ち上りによって作る(スロー形成)ためのZ電流重畳法の有用性が明らかにされた。特に、Z電流によるバイアス磁場の増巾はFRC形成後のポロイダル磁束の増大をもたらし、外部閉じ込め磁場が減衰する迄の100μsの間配位を維持することが可能となった。しかし、過大なz電流の印加は配位形成や配位維持に悪影響をもたらし逆効果となることも併せて明らかにされた。即ち臨界電流の存在が確認された。配位形成時の臨界電流値は我々が使用している装置NUCTE【II】では約4KAである。この臨界値の原因はFRC配位が形成されるときに必要なシータピンチコイル両端の磁場再結合領域にある。そこでのバイアス磁場の乱れや、電気伝導度の良いプラズマの過度の生成が電流の上限を決めている。他方、配位維持過程に於いてはトカマクで問題となる安全係数qと同種の制限があり、q〈1となる電流の印加はキンク不安定性を引き起こしFRCは破壊される。q値は閉じ込め磁場の強さやプラズマの大きさの関数となっているので、電流波形はそれらの時間変化に応じて変える必要がある。現在は最大15KAの電流印加が可能である。このように交付申請書の段階で考えた実施計画前半の項目は、ほゞ満足すべき結果を得ることができた。臨界電流値の描像がはっきりしたので、後半の項目遂行に必要な新装置NUCTE【III】の設計条件が決定された。まず配位形成時の臨界電流値を上げるためにシータピンチコイル両端にパルスミラーコイルを取付ける。次にqの条件を考慮しながら多くの電流を流すために太くて短いコイル(直径300φ,長さ1m)が必要等である。この装置により配位形成時10KA,形成後45KAのz電流印加が可能となる。現在は真空磁場の測定を行っているところであるが、まもなくFRC実験が開始される。
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