研究課題/領域番号 |
61101006
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
渡辺 富雄 昭和大, 医学部, 教授 (90053769)
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研究分担者 |
西森 千春 自動車保険料率算定会, 理事
木宮 高彦 , 弁護士
本井 巽 京都産業大学, 法学部, 教授 (10140071)
高部 福太郎 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (10079965)
金澤 理 早稲田大学, 法学部, 教授 (30063382)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
1986年度: 10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
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キーワード | 交通災害 / 後遺障害 / 国際障害分類 / 国際障害評価方式 / 能力低下評価表 / 社会的不利評価表 / 人身損害の法的把握 |
研究概要 |
世界保健機関では1980年に傷病の諸帰結として、機能障害(臓器レベルでの変調)・能力低下(個人レベルでの変調)・社会的不利(社会レベルでの変調)の三成分に解析し、保健活動や社会福祉対策に用いるべく国際障害分類(ICIDH)を公表している。このICIDHを基調として、交通災害における国際障害評価方式の試案を作成した。 現在、わが国の労災・損保・生保・社会福祉などで用いられているいずれの障害等級表も、機能障害ないし脳力低下の程度のみを評価しているが、社会的不利の諸次元に対する評価は欠落しており、国際水準に達していない。わが国における人身損害の法的把握としては、1.差額説(所得喪失説),2.類型化定額説(死傷損害説),3.稼働能力喪失説,4.個別的・包括的評価段階説などがあり、差額説から個別的・包括的評価段階説へと推移していく過程で、損害評価の理念に進歩がみられる。すなわち、死傷を契機とする財産的利益侵害を主体とした救済から人間保護の方向へと関心の転換があり、その流れの中で、死傷それ自体を非財産的損害とみる死傷損害説の台頭から個人的・包括的評価段階説への推移には、国際障害評価方式と人身損害の法的評価との整合性がある。 3年間にわたる本研究で、交通災害の後遺障害独自の補償システムを法学と医学の両面から構築し、「能力低下評価表」で損害の法的評価としての差額説や稼働能力喪失説の長所を活用し、これに加えて「社会的不利評価表」の別体系で類型化定額説(死傷損害説)や個別的・包括的評価段階説の非財産的損害の算定を考慮し、社会的不利の諸次元でそれらの意向をも吸収し、能力低下と社会的不利の二つの評価値の合算により人身損害の程度を把握することができるように後遺障害評価基準は構築されており、人身損害のもつ個別性と一般性(社会性)を確保した。
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