研究課題/領域番号 |
61107002
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
塚原 保夫 東北大, 国立大学(その他), 教授 (60004587)
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研究分担者 |
物井 宏之 東北大学, 医学部, 助手 (50004669)
徳永 史生 東北大学, 理学部, 助教授 (80025452)
鈴木 英雄 早稲田大学, 理工学部, 教授 (60063541)
鈴木 龍夫 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (90068544)
鬼頭 勇次 大阪大学, 理学部, 助教授 (40028139)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
27,700千円 (直接経費: 27,700千円)
1986年度: 27,700千円 (直接経費: 27,700千円)
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キーワード | 受容分子 / 分子構造変化 / 活性化 / 視物質 / 発色団 |
研究概要 |
視物質に特異的に反応するモノクローン抗体を用い(徳永,谷村)オブシンの生合成が11-シスレチノイドによって小胞体や多胞体で開始されることが結論された(谷村)。またレチノイドが異なれば合成されるオプシンもまた異なることが推論された(塚原)。甲殻類視細胞で熱的に最も不安定な11-シスレチナールが多不飽和脂肪酸とエステルを作って安定に存在し視物質代謝の補給源であることが発見された{鈴木(龍)}。 生体膜中にある機能蛋白が、抽出されても機能保持が可能な界面活性剤の開発を行った。親水部がしょ糖で、疎水部が適当な長さの脂肪酸がエステル結合したものが可溶可能、溶液の安定性ともに優れていることが明らかにされた(鬼頭)。この研究から、受容膜は流動性に富むことが予測されるが、ある種の甲殻類視細胞では受容分子の自由回転は非常に制限されていることが推定された(塚原)。この原因は膜タンパク質の側方移動を強く制限しうる細胞骨格(大西)とは異なる機構にあると考えられる。さらに、機能分子の挙動に関する理論的な検討も進んでいる{鈴木(英)、物井}。 視物質の再生過程におけるスペクトル再生とG蛋白質活性化能の消滅に関与する部位間は低温でデカップルされる(猪飼)。バクテリアの光情報変換レチノイド蛋白質のナノ秒分光により新しい中間体が発見された(小林)。一方バクテリオロドプシンがプロトンを膜内から外へ輸送するさいのプロトン化シッフ塩基やそれと相互作用を行う蛋白質側の部位の機能が明らかにされた(前田)。全く違った機構で分子内にプロトンの流れを生ずるチトクロム酸化酵素が酸素を水に還元する際の分子変化の様子が明らかにされ、マイクロ秒単位でプロトンの速い動きを観察する事に成功した(折井)。同じ系で、鉄に結合したヒスチジンが電子移動とプロトンポンプをカップリングしている可能性が示唆された(北川)。
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