研究課題/領域番号 |
61108003
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
多田 富雄 東大, 医学部, 教授 (10009136)
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研究分担者 |
白井 俊一 順天堂大学, 医学部, 教授 (30115860)
宇井 理生 東京大学, 薬学部, 教授 (50001037)
千葉 英雄 京都大学, 農学部, 教授 (40026521)
上野川 修一 東京大学, 農学部, 助教授 (50011945)
岡 智 広島大学, 工学部, 教授 (80034320)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
1986年度: 19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
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キーワード | 食品アレルギー / レクチン / 食物繊維 / 消化管免疫 / 免疫抑制 / 免疫賦活 |
研究概要 |
食品の三次機能、すなわち栄養として以外の生体調節機能を、(1)免疫調節機能,(2)アレルギー調節機能,(3)神経調節機能,(4)代謝調節機能,などの各方面より追究した。ことに本年度は第3年度にあたるので、部分的であるにせよ、一応の結論が得られるように計画した。2回の研究連絡会議と公開シンポジウムに参加することによって、本グループの研究が、食品について新しい見解をひき出す重要ないとぐちを示していることが明らかとなった。 免疫調節機能については、多田、上野川らはβラクトグロブリン,αラクトアルブミン,βカゼインなどに対する動物の免疫応答性をもとに、食品抗原の中に異なったタイプのT細胞、B細胞を選択的に刺激する部分構造が含まれること、その反応性は単一ないし数個の遺伝子で決定されていることなどを証明した。白井は、食物脂質の自己免疫発生に対する増強効果を、大沢は食物中に含まれる植物性レクチンの構造と機能を解明した。岡は食品アレルゲンの特異的構造の決定を、宇井は食品中のアレルゲン物質と抗アレルゲン物質の肥満細胞への影響を、富岡は食物アレルギーのIgE自己抗体を解明した。神経調節能力を持つような食品由来のオピオイドアンタゴニストを中心にして、千葉らは新しい食品機能を総合的に解析した。魚油の代謝調節(五十嵐)や、食物繊維の役割、青果物中の機能性酵素(中川)らの研究も新局面を開いた。 いずれ研究も未完成であるが、これをもとにして、食物の新しい生体調節機能が次々に解明されて、アレルギーや自己免疫の抑制、精神神経系の調節、代謝調節などにより積極的に介入してゆくことができることが望まれる。
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