研究課題/領域番号 |
61109002
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高倉 公朋 東大, 医学部, 教授 (90109984)
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研究分担者 |
横田 敏勝 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (10001752)
高橋 和郎 鳥取大学, 医学部, 教授 (10031965)
高木 博司 京都大学, 薬学部, 教授 (60025674)
下地 恒毅 新潟大学, 医学部, 教授 (30040158)
大塚 正徳 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (60013801)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
20,300千円 (直接経費: 20,300千円)
1986年度: 20,300千円 (直接経費: 20,300千円)
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キーワード | 痛みの伝達 / Substance-P / 脊髄反射電位 / 視床 / 侵害受容ニューロン / 下向性抑制系 / 除痛 |
研究概要 |
慢性疼痛モデルと考えられるアジュバンド関節炎ラットにおいて、脊髄後角におけるsubstance Pの増加が認められることより、慢性関節炎時の痛みの伝達に一次知覚神経の substance P が重要な役割を果たしていることが明かとなった。 脊髄-末梢知覚神経標本を用い、Spantideが、Capsaicinにより誘発される侵害反射電位や時間経過の遅い脊髄反射電位を抑制したが、時間経過の速い単シナプスおよび多シナプス反射は抑制しなかったことより、Spantideで抑制される反射電位がC-線維由来のものであることが解明されつつある。 上肢における虚血解除後の疼痛、異常知覚について、虚血前駆血をした群としなかった群に分け、疼痛、異常知覚と末梢神経知覚電位の経時的変化を比較した結果より、虚血末梢側に残存する血液が疼痛、異常知覚を増大させ、持続時間を延長させたものと考えられた。 視床の腹側基底核群尾側部被殻に、二種類の侵害受容ニューロンが一定の配列をもって分布していること及びこの部の外側を占める腹外側腹側核尾側部被殻領域のニューロンに皮膚からの侵害受容性入力と交感神経性内臓求心性入力が収束していることが確かめられた。 ラットを用い、種々の脊髄根切断モデルとホルマリンによる痛み刺激の投与法を組み合わせ自傷行為の発現を観察した結果より、自傷行為の発現には痛みの経験の記憶、前根を介する求心性刺激、さらに反対側からの抑制系が関与している可能性等が示唆された。
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