研究課題/領域番号 |
61109007
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
垂井 清一郎 阪大, 医学部, 教授 (00028341)
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研究分担者 |
宮武 正 新潟大学, 医学部脳研神経内科, 教授 (50048998)
後藤 幾生 九州大学, 医学部脳研神経内科, 教授 (20038631)
多田 啓也 東北大学, 医学部小児科, 教授 (20046907)
御子柴 克彦 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (30051840)
荒木 淑郎 熊本大学, 医学部第1内科, 教授 (40068961)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
22,200千円 (直接経費: 22,200千円)
1986年度: 22,200千円 (直接経費: 22,200千円)
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キーワード | アミロイドーシス / jimpyミュータントマウス / 糖原病【II】型 / リピドーシス / ミトコンドリア / 長鎖脂肪酸酸化 / ベルオキシゾーム / cerebrotendinous xanthomatosis |
研究概要 |
神経難病研究班のなかで当班では遺伝性代謝異常による神経系の障害を主として生化学的的に解析することを目的に研究を進めてきた。荒木は家族性アミロイドポリニューロパチー患者のプレアルブミン遺伝子の臓器別発現につき分析しmRNAは正常と異常の両方が等量存在することを明らかにした。御子柴はPelizaeus-Merzbacher病の動物モデルであるjimpyミュータントマウスのProteolipidproteinは顕著に低下し、mRNAも対照の約1%に減少していることを明らかにした。杉田は日本ウズラ糖原病【II】型骨格筋を分析し新しいグリコーゲン分解酵素の存在を明らかにした。多田はチトクロムCオキシダーゼ欠損症における臨床所見の不均一性につき詳細な解析を行なった。垂井は神経症状を伴うlipid storage myopathyの脂肪酸代謝につき分析し既知の疾患と異なることを明らかにした。鈴木は遺伝性βガラクトシダーゼ欠損症の臨床的多様性と欠損蛋白の動態を解析した。後藤はKnabbe病の動物モデルであるtwicher mouseの脳内psychosineの高速液体クロマトグラフィーによる測定を行ない病理変化との対応につき解析した。衛藤はkrabbe病は従来全身には脂質が蓄積しないとされてきたが、剖検例の腎・小腸でもガラクトセレブロシドが蓄積していることを明らかにした。岡田はリピドーシスにおいてリソゾームで分解されない脂質は他の細胞内各分画へ移動して細胞膜機能障害を生じさせる可能性を示した。宮武はAdrenoleukodystrophyにおいて極長鎖脂肪酸の増加する機序をZellweger症候群と比較検討し、長鎖脂肪酸の少なくとも【C-(18:0)】から【C-(16:0)】までの部分分解はベルオキシゾームが行なっていることを明らかにした。三木はcerebrotenolinous xanthomatosisに対しケノデオキシコール酸を投与したところ血中コレスタノールが低下し臨床症状が改善することを明らかにし、またHMG-CoA reductaseの阻害剤との併用療法も有効であることを示した。
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