研究課題/領域番号 |
61111003
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
広部 雅昭 東大, 薬学部, 教授 (20012594)
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研究分担者 |
古賀 憲司 東京大学, 薬学部, 教授 (10012600)
生越 久靖 長岡技科大学, 工学部, 教授 (90026188)
三川 潮 東京大学, 薬学部, 教授 (60012613)
野副 重男 東北大学, 薬学部, 教授 (50013305)
亀谷 哲治 星薬科大学, 学長, 教授 (80004521)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1987
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
19,400千円 (直接経費: 19,400千円)
1986年度: 19,400千円 (直接経費: 19,400千円)
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キーワード | 植物生長ホルモン / グルタミンシンテターゼ阻害物質 / 5-リポキシゲナーゼ阻害物質 / パラシクロファン / ペルフルオロアルキル置換ピロール / 大環状ポリアミン / 0-脱アルキル化反応 / カテコールアミン |
研究概要 |
限られた既存資源の高度利用をはかるためには、新規な機能の発見と応用、機能性物質への転換、そのための技術の開発が必要である。本研究班は最も付加価値の高い生理活性資源の開発を目標とし、資源の効率的利用を行っている生物の機能の応用を基本的戦略に掲げ研究を行った。すなわち、古賀は芳香族、脂肪族化合物、特に生体分子を識別する水溶性ホスト化合物をデザイン、合成に成功したが、酵素類似機能性新規人工触媒による省資源的合成法開発への展望を与えるものである。未利用資源の高付加価値物質への転換、天然生理活性物質変換による新機能の発見、その手段として生物機能を利用する立場から、広部はチトクロームP-450が行う酸化的脱アルキル化反応の効率的化学モデル系を構築し、未利用資源の典型であるリグニンからドーパミンなど生理活性カテコールアミンへの転換法を、亀谷は入手容易な天然ステロイドから高付加価値物質である植物成長ホルモンへの効率的合成法を、それぞれ確立したが、資源の有効利用という観点からその実用化が期待される。木村は抗ガン、抗高血圧性が期待される天然大環状ポリアミン類の、生越は抗菌性が知られる海洋資源ハロピロール類の構造変換により、それぞれ新規機能の発現、活性増強への試みを行ったが、天然物構造を範としより有用な資源への転換をはかる点で成果が期待される。酵素反応を利用した生理活性物質検索法は、簡便迅速、省資源的であり、多数化合物の一次スクリーニング法として好適である。三川はプロスタグランジン、ロイコトリエン合成酵素阻害活性を指標に種々の生薬成分などから抗血栓薬など幅広い薬効が期待できる強力な化合物を、野副はアミノ酸代謝酵素阻害活性を指標に豊富な天然アミノ酸類から医薬・農薬資源として期待される強力な活性物質の探索に成功した。これらは資源の再評価と高度利用を目指す本特定研究の所期の目的に沿った成果として評価される。
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