研究課題/領域番号 |
61111006
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村橋 俊一 阪大, 基礎工学部, 教授 (60029436)
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研究分担者 |
吉川 貞雄 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (70010759)
渡辺 良久 京都大学, 工学部, 教授 (70025956)
干鯛 眞信 東京大学, 工学部, 助教授 (60011011)
斉藤 泰和 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (10010761)
米田 幸夫 東海大学, 開発技術研究所, 教授 (80010651)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
1986年度: 15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
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キーワード | アセタール化 / 熱力学的データ / ケミカルヒートポンプ / 混合金属触媒 / Ru錯体触媒 / ニッケル(【II】)配糖体 |
研究概要 |
有機炭素資源を有効に利用するためには、省資源・省エネルギーの観点に立った高選択的触媒反応の開発が鍵となる。本研究ではこのため新規な有機合成触媒反応を開発し、将来の工業の新しい展開・体系化に対して基礎的情報を提供することを目的とする。本年度は、昨年度の研究を継承し以下のような成果を得た。1) 金属触媒を用いアミン,アルコールおよびオレフィン類の酸化反応に関する研究面では、Wacker型酸化触媒を用い末端オレフィンを位置選択的にアセタール化する手法を確立した。さらに、生理活性物質合成の中間原料として使用し得る光学活性アセタール化合物が、本法により容易に入手出来ることを明らかにした。2) 触媒設計の研究では、有機化合物の熱力学的データを主体とする基礎物性を推算・検索するため生成エンタルピー等5種の新しいデータ源を評価しデータベースに追加した。3) 地熱排熱水利用のための2-プロパノール/アセトン/水素系よりなる新規なケミカルヒートポンプの詳細な研究を行う一方、この系の経済調査を行った。4) Fe-S、Mo-Fe-Sクラスター触媒により【CO_2】の電解還元固定が著るしく温和な条件で進行することを見い出した。また、Ru-Co混合金属触媒を用いるヒドロホルミル化反応と関連して、これら混合金属錯体の反応性の検討およびX-線結晶解析を行った。5) Ru錯体触媒を用いるアセチレンと1,3-ブタジェンの選択直錯二重化反応を開発し、テルペン合成にも広く利用出来る炭素骨格形成法であることを明らかとした。Ru触媒を用いる芳香族アミンとグリコール類との反応によるキノン類の複素環化合物合成法を開発した。6) Ni錯体による糖のエピメリ化反応と関連して、ニッケル(【II】)配糖体のX-線結晶解析およびEXAFSの測定に成功した。
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