研究課題/領域番号 |
61112003
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤本 文範 東大, 教養部, 教授 (70012242)
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研究分担者 |
市ノ川 竹男 早稲田大学, 理工学部, 教授 (70063310)
金森 順次郎 大阪大学, 理学部, 教授 (10028079)
南園 忠則 大阪大学, 理学部, 教授 (20028210)
平尾 泰男 東京大学, 原子核研究所, 教授 (10013351)
木村 健二 京都大学, 工学部, 助手 (50127073)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1987
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
50,700千円 (直接経費: 50,700千円)
1986年度: 50,700千円 (直接経費: 50,700千円)
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キーワード | チャネリング / 共鳴励起 / 超微細構造相互作用 / 核スピン偏極 / PIXE法 / RBS法 / ERDA法 / 格子位置 / 表面再配列構造 / 核反応法 / 斜膜通過法 / ヘテロ界面構造 / 原子制動放射 / ダブルアラインメント法 / X線造影剤 |
研究概要 |
本研究は、共鳴励起の研究,偏極イオンの注入の研究,固体表面・界面の構造・分析研究,等のグループに分かれて進められた。 1.共鳴励起の研究ではHeイオンによるコンボイ電子スペクトル測定と並行して、精密4極スリットを作製し、75〜90MeVのNeイオンを金の単結晶薄膜で〈111〉軸チャネリングさせ、荷電状態9+と10+の比の変化により6次の共鳴励起が起こっていることを確認した。また、Heイオンの表面チャネリングでは、共鳴励起の条件下でも荷電分布には変化が見られなかった。これは表面近傍での荷電変換確率が大きいためと考えられる。 2.オンラインエネルギー時間高速分析装置を完成し、薄膜通過型スピン偏極生成制御装置と併用して、短寿命ベータ放射性核の【^(12)N】の、hcp金属Mgおよび強磁性体鉄における超微細構造相互作用の研究を続行中である。また、傾斜膜法による【^8Li】,【^(12)B】の核スピン偏極生成の研究も進めている。 3.表面構造の研究ではダブルアラインメント法により、Si(110)16×2再配列構造の原子配列を調べ、表面原子のシフト量を決定した。界面構造の研究ではMOCVD法で作製したヘテロエピタキシャルZnS/GaAs薄膜の界面をHeイオンRBSチャネリング法で調べ、欠陥濃度【10^(15)】【cm^(-3)】程度の良質のエピタキシャル膜が得られていることを確認した。表面分析の研究では11Bイオンのチャネリングを用いて水素の存在状態を調べ、Ta、Ni-Mo(3%)合金中での格子位置を決定した。PIXE法による分析の研究では、バックグラウンドを形成する原子制動放射を測定し、理論と比較して良い一致を得た。 4.生物学への応用ではPIXE法を温熱処理した動物細胞からの元素流失の測定に応用した。また、イオンビームにより発生したX線を用いてヨウ素化合物を造影剤とする像を得た。
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