研究課題/領域番号 |
61115001
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
八木 康一 北海道大学, 理学部, 教授 (90000728)
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研究分担者 |
引地 邦男 北海道大学, 理学部, 教授 (30000805)
高木 尚 東北大学, 理学部, 助手 (00004474)
小浜 一弘 東京大学, 医学部, 助教授 (30101116)
戸田 弘子 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (20029945)
大槻 磐男 九州大学, 医学部, 教授 (70009992)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
1986年度: 12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
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キーワード | カルシウムイオン受容蛋白質 / カルモデュリン / トロポニン / エクオリン / 部分特異的変異法 / カルシウムシグナル |
研究概要 |
この研究班は、カルシウムイオン受容蛋白質をひろく検索し、それらのアミノ酸配列順序を決定して、構造の解析・比較を行い、化学構築の特徴をあきらかにしようとしている。 このような基礎的知見にもとづいて、カルシウムシグナルと生理活性発現の関連も洞察できる 小浜は新しいタイプのカルシウムイオン受容蛋白質を、粘菌から分離し、さしあたりその分子量にあわせて14K蛋白となづけて、その一次配列を、高木との協力のもとに決定した。 この蛋白質はカルシウムシグナルをうけて、生理活性を抑制するという新しい機能をしめす。VD依存28K蛋白の一次構造も決定された。高木は、EFハンド型に分類されている蛋白質の中では、もっとも大きいVD依存28Kのカルシウイオン結合部位の化学構造とその数を考察している。 戸田は酵母カルモデュリンの一次構造を決定し、他のカルモデュリンと異なり、ホモロジーは60%と異常に少ないことに注目し、分子進化の1つの物指しとし有益な知見をえられるものと、期待している。公募班員である榊は、エクオリンを遺伝子操作により合成するシステムを完成し、部分特異的変異法をもちいた研究が進展しており、活性点の特定アミノ酸1ケの役割を1つづつあきらかにすることが、可能となった。 カルシウムイオン受容蛋白質は、標的となる酵素や細胞骨核蛋白質と結合した状態で、それぞれの機能を発揮している。標的蛋白・カルシウムイオン受容蛋白質・カルシウムイオン共存系の研究は、トロポニン複合体とカルモデュリン・ミオシン軽鎖キナーゼの系について行われ、細胞内におけルカルシウムイオンの動態があきらかにされて来た。 また、デスモゾーム形成過程でのカルシウムイオン要求性から、カルシウム系への糖蛋白の関与が、はじめて取上げられた。
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