研究課題/領域番号 |
61115006
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
秦野 節司 名大, 理学部, 教授 (50022570)
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研究分担者 |
安楽 泰宏 東京大学, 理学部, 教授 (20012643)
浅野 朗 札幌医科大学, がん研究所, 教授 (30029938)
祖父江 憲治 大阪大学, 医学部, 助教授 (20112047)
尾西 裕文 国立循環器病センター, 研究所, 室長 (80092542)
江橋 節郎 生理学研究所, 教授 (10009863)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
1986年度: 14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
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キーワード | Caの受容タンパク質 / フラグミン / ライオトニン / ミオシンライトチェーンの燐酸化 / カルスペクチン / アクチノゲリン / エクオリン / 酵母Caの感受性変異株 |
研究概要 |
横紋筋や平滑筋の収縮、アメーバ運動や原形質流動、ゾル-ゲル変化、酵母の分裂などは【10^(-6)】M程度の【Ca^(2+)】によって調節されている。この班では、【Ca^(2+)】を受容しこのような細胞機能を調節する蛋白質について研究した。秦野は粘菌変形体のフラグミン(【Ca^(2+)】存在下でF-アクチンを切断する因子)について研究し、フラグミンはG-アクチンのN末端に近い部分に結合することを明らかにした。また粘菌アメーバからフラグミン様蛋白質を精製した。江橋は平滑筋の150KD蛋白質は牛胃の脱感作ミオシンBに対しライオトニン作用を示すが、キナーゼ作用を示さないことから、牛胃の平滑筋ではライオトニンがCa調節の主役を果していることを示唆した。尾西は平滑筋ミオシンのCa依存燐酸化によって、ミオシン分子C末端から24KDペプチドの部分が著しい構造変化を受けることを示し、その部分のアミノ酸配列を決定した。祖父江は細胞膜裏打ち蛋白質であるカルスペクチンとF-アクチンの相互作用が、4.1関連蛋白質により、Ca、カルモジュリン依存的に調節されることを明らかにした。浅野はアクチン架橋蛋白質、アクチノゲリンのアクチンへの結合部位を調べ、サーモライレン消化により、アクチンと結合するフラグメントを得た。同様なフラグメントはα-アクチニンからも得た。黒田はアメーバ内の【Ca^(2+)】濃度を、エクオリンをアメーバに顕微注射することによって測定した。活発に運動するアメーバでは強く周期的に変化する発光部位が現れた。安楽は100mM Ca存在下でDNA合成、核分裂は起こるが、出芽形成が阻害される酵母の変異株cls4を分離同定した。この遺伝子がコードする83970Dの蛋白質はCaを結合するドメインを持つことを明らかにした。
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