研究課題/領域番号 |
61116006
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大井 龍夫 京大, 化学研究所, 教授 (00027012)
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研究分担者 |
西川 一八 名古屋大学, 理学部, 助手 (60109262)
藤井 敏 大阪大学, 薬学部, 助教授 (10107104)
神藤 平三郎 東京薬科大学, 薬学部, 助教授 (80138966)
磯野 克己 神戸大学, 理学部, 教授 (70011640)
京極 好正 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (90012632)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
1986年度: 14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
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キーワード | 核酸ドメイン / コンホメーション / 核磁気共鳴(NMR) / 塩基配列 |
研究概要 |
本研究は塩基配列にかきこまれた情報を機能毎にドメインとしてとらえ、その立体的な構造であるコンホメーションを通じて情報発現の分子機構を明らかにすることを目的としている。本年度明らかとなったことを以下に述べる。1.塩基配列の特異的性質をしらべるためオリゴマー核酸GGCCGGCCを合成し、結晶解析の温度因子から塩基対の動的性質を求めた。また同様にATCCCGGGAT,GCTTTAAAGCの2種オリゴマーの溶液中コンホメーションをNMRを用いて求め、2重鎖の中央部に異常が認められた。12種のオリゴマーの固体NMRを測定し、プロトンの全帰属を行った。これにより各種のらせんが同定されることとなった。2.フェニルアラニンtRNAの一部を酵素や化学試薬を用いて修飾し、その修飾がアミノアシル化、リボゾーム上での複合体形成、ペプチド合成の各段階に与える影響をしらべた。チロシンtRNAとのキメラtRNAによっても新しい型のtRNAがえられた。リボゾームを構成するS6蛋白の一次構造に繰返し部分があることがわかった。3.蛋白合成の開始点附近の配列を集め、開始のために必要なシグナル配列を解析した。原核生物にはSD配列があり、さらに開始のAUGの前後に特徴が見出され、これは真核生物の場合と同様であった。RNAの2次構造安定地図を作るとその一様な個所がエクソンに対応することがわかった。4.ラムダファージの転写制御部位と同じ配列をもつ断片を合成し、制御蛋白CROとの相互作用をプロトンNMRで同定した。相互作用する塩基はATCACCの部位らしく、CROの2量体の相対位置が変化するようである。5.核酸の二重鎖をグラフィクに表現し、この構造変化を容易に実現する方法を開発した。6.核酸および蛋白質の情報データを収集,収録,整理し、一次構造と高次構造の相関をしらべた。なお文献数は年間1500報をこえている。
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