研究課題/領域番号 |
61117001
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
木下 俊郎 北海道大学, 農学部, 教授 (10001421)
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研究分担者 |
常脇 恒一郎 京都大学, 農学部, 教授 (20026438)
山縣 弘忠 京都大学, 農学部, 教授 (40026373)
山口 彦之 東京大学, 農学部, 教授 (40011829)
蓬原 雄三 名古屋大学, 農学部, 教授 (70023405)
大村 武 九州大学, 農学部, 教授 (40038170)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
38,600千円 (直接経費: 38,600千円)
1986年度: 38,600千円 (直接経費: 38,600千円)
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キーワード | 種子タンパク質 / 突然変異体 / mutator / 窒素固定能 / 形質転換 / 細胞質雄性不稔 / 葉緑体ゲノム / ミトコンドリアゲノム |
研究概要 |
新植物育種体系の構築を目的として、前年度の研究を推進した。(1)個体レベルでの遺伝解析…イネ胚乳中のプロテインボディの遺伝的改変を目ざし突然変異体のタンパク質組成を調べた。根の成長抑制や小穂多発生の遺伝子を分析した。オオムギでは高温白化性、ダイアジノン感受性、発芽中のα-アミラーゼ生成について、作用機構を含む遺伝解析を行った。(2)遺伝変異の拡大と保全…イネの貯蔵タンパク区分とアミノ酸組成の変異拡大、シスプラチンによる染色体変異誘発、細粒突然変異体によるmutatorの作用性を調べ,トウモロコシでは花粉での形質転換を試みた。イネで空中窒素固定能力を強めるため、根圏でイネと共存状態にある菌が自然状態土壤でも接種効果のあることを実証し、さらに遺伝子操作による菌の改良も試みた。一方イネの固定能を交雑と選抜により改良した。(3)細胞質遺伝子による形質発現…33種のコムギ近縁種からの細胞質による置換コムギ系統について各細胞質の効果を比較すると共に、制限酵素断片像の多型性から葉緑体(ct)ゲノムの系統進化を明らかにした。イネのctゲノムの構造では、Rubiscoの大サブユニットとATPaseのβサブユニットの塩基配列を決定した。異質細胞質のライコムギ系統で高タンパク質系統育成のため核と細胞質の相互作用を調べた。イネとダイズの細胞融合によって得られたカルスでは、核ゲノムにコードされた花青素やアイソザイム遺伝子により、ダイズ核の残存を実証し、フラクションIタンパク質によりctゲノムの置換カルスを見出した。テンサイの細胞質雄性不稔性では野生ビート起源の細胞質中のctゲノムとミトコンドリアゲノムの多型性から4種へ分類し、個体レベルでの花粉稔性回復性による区分との一致性を調べた。さらに分子的特性のみからは予測し得ない核遺伝子の作用機構を明らかにした。なお細胞質突然変異の機構を調査中である。
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